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アイ・エヌ・ジー・ドットコム  ライブコマースを開始、短尺の動画広告も作成、2段階で顧客獲得

2024年 4月11日 12:00

 コールセンター事業などを行うアイ・エヌ・ジー・ドットコムは4月より、ライブコマースの新サービスとして「ブレインメーカー」の提供を開始した。ライブ配信中の販売だけを主目的とせずに、配信動画をウェブで広告することにより2段階で顧客を獲得する仕組みとしている。

 同サービスはライブコマースを手掛ける協力会社と連携して行うもの。動画の構成や企画立案、出演者のキャスティング、撮影、ディレクションなどはクライアント企業の要望をもとにすべて両社で提供が可能。出演者となる芸能人や著名インフルエンサーなどは、幅広い候補者から選んで起用することができる。商品の問い合せに回答できるよう、コールセンターを設置することで注文を逃さない仕組みも用意している。

 キャスティングは著名な芸能人だけでなく、美容専門のインフルエンサーや、女性誌の人気モデルなどがそろっており、女性層に向けて説明が必要となるコスメ関連商材などとの相性を高く見込んでいる。

配信後にも売れる仕組みで設計

 「視聴中に買う場合もあるが、動画が終わってから購買を検討しているケースも多いはず」(同社)と説明する通り、同サービスでは従来のライブコマースとは異なり、配信中だけの販売を主目的としておらず、アーカイブ動画とライブ配信動画を素材に活用した広告で、その後のマーケティング展開も含めて、2段階で顧客獲得を図る内容となっている。

 同サービスで使用するシステムは動画の配信中に視聴者からコメントを受けて、その際に自動で購入ページのURLなどをチャット形式で返答する機能を有している。そのため、同機能を使って配信中に視聴者からの反応が特に良かったシーンをデータ分析して、その結果を基にショート動画を作成することが可能。

 作成したショート動画はアドネットワークなどを通じて複数のSNSなどで広告配信していき、類似ターゲットなども含めて幅広く訴求することができる。反応の良かった部分を抽出した効果的な訴求内容のショート動画となることに加え、成果報酬型の広告メニューでもあるため、導入費用など最小限のコストで高い反応率を得ることができるとしている。「今まではライブコマースを1回配信して、『配信中にどれだけ売れるか』で終わっていたため、成果が出ない場合もあった。これはライブ配信データを分析して作成した広告により、さらに売り上げ向上が見込めるもの」(同社)と語る。

LINE決済で離脱を低減

 また、視聴者の購買チャネルとしても、クライアントの通販サイトへの送客だけでなく、クライアントの「LINE」アカウントや同社が設置するコールセンターにも誘導する導線を動画広告内に設けていく。特にLINEの場合は、そのまま画面上で決済まで完結できるツールを導入することにより、購入途中で離脱するリスクが低減され、2回目以降の購入もスムーズに行える仕組みになるという。

 加えて、「一度LINEでつながることで、その後、顧客と直接のコミュニケーションも取りやすくなり、継続して効率的な販促も行える」(同)とのメリットがあるとしている。

 なお、利用料金については、起用する出演者に応じて違いはあるものの、フルプランとしてはおおむね300万円から提供。コストを抑えたい場合は、ショート動画作成・広告配信のみのライトプランなどもある。化粧品だけでなく、家電やファッション、特に単価の高い商材での利用を見込んでいる。

 
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