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オルビス 3年ぶりCM展開、ブランド再構築に一定のめど、〝世界観 〟発信へ

2015年11月26日 10:27

 オルビスが、企業認知に向けたブランドCMの展開を始める。CM展開は、3年ぶり。ブランド再構築が一定の成果をあげる一方、ブランド知名率に課題を残していた。CM展開を機にブランディング戦略を強化、ブランドの世界観をあらゆる媒体を使って発信していく。

 3年もの間CMを休止したのは、ここ10年ほどの展開では初めて。2012年から本格的にブランド再構築に着手。収益性を重視する展開からマス広告を休止し、プロモーション活動は、顧客との直接的なコミュニケーションに長けたウェブにシフトしていた。

 一方、ウェブは顧客コミュニケーションに優れているものの、ブランド世界観の発信の面では改善の余地があった。その中で顕在化した課題がブランド認知度だ。

 元来、マス広告に注力せず、ウェブを使ったコミュニケーションが主体。マス広告の休止から、「再生知名率(化粧品会社と聞いて思い浮かぶ社名の回答)」はここ数年微減の傾向にあり、15%弱に留まる(自社調べ、今年1月時点)。主力スキンケアの刷新や販促制度の改定により収益性が向上、ブランド再構築に一定のめどがついたタイミングで、テレビとの2軸によるブランディングを強化する。

 新CMは11月20日から放映。15秒、30秒の2タイプを展開する。関東エリア(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬の7都県)、関西エリア(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山の6府県)、東海エリア(愛知、岐阜、三重の3県)で投下するほか、ユーチューブでも流す。放送量は、「期間中に3回ほど目にする程度」(同社)という。

 テレビCM「水のある肌景2015」では、創業来、「オイルカット」のコンセプトで、水の持つ力と肌の関係に向き合い続けてきた企業であることを表現する。

 CMの映像は、女性の肌(鎖骨)の上で水が揺らぐ姿を映し出したもの。身近な存在でありながら、変幻自在でさまざまなポテンシャルを持つ水の新たな表情、可能性を表現した。CMを通じ、スキンケアの会社であることをターゲットとする女性層に印象づけることを狙う。

 オルビスのCM展開は、11年末、スキンケア「エクセレントエンリッチ」シリーズのリニューアルに伴い放映したもの以来になる。

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