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ヒラキ 女性向けにネット限定の新ブランド立ち上げ

2015年11月26日 10:27

 ヒラキでは通販事業でのウェブシフト強化に向けて、今年度中をメドにネット限定の新ブランドを立ち上げて仮想モールでの販売を開始する。得意とする低価格帯とは一線を画した高価格帯の値付けを行い、まずは若年女性向けのラインアップで展開していく考え。

 検討しているのは2500円~5000円程度を軸とした商品群で、他の小売店では低~中価格帯だが同社としては扱いの少ない高価格帯のラインに位置するもの。まずはマーケット規模が大きい女性向けから始め、ヤングからヤングミセスを対象にラインアップを取りそろえていく。売り場については自社通販サイトではなく仮想モールに出店する形を予定しており、ブランドイメージを立てるためにあえて「ヒラキ」の社名などは出さない屋号にすることを検討中。

 今年度中をメドに販売開始する予定で、状況を見ながらミセスやシルバーミセス、キッズ・ジュニア、メンズ向けなどにも同価格帯で横展開することを目指す。

 これまで同社では1000円以下や2000円以下の商品が多数を占めており、自社通販サイトでの送料無料購入額の5400円に届くためには1回で7~8足程度を購入する必要があった。「多くのサイトが送料無料の中、当社は(まとめ買いしないと)送料が発生するという弱い面があった。そのため、ネット上の新たな単品通販として送料無料でテスト的にやっていきたい」(向畑社長)としている。

 同社の通販事業の注文比率を9月単月で見ると、通販サイトからが55%でその内55%がスマートフォンとなり、年々ネット販売の割合が上昇している。しかしながら、通販カタログを見ながら注文専用ツールとしてネットを利用している顧客の割合が高いようで、通販サイトを単独利用する顧客は全体の15%程度だと分析している。「純粋に自然検索から入って通販サイトで購入する人を広げるためにも、『送料無料』というネット販売の基本条件をクリアするような商品や販売方法がポイントになる」(同)とした。

SNSも活用へ

 ブランド戦略以外にも同社ではウェブシフトに向けてスマホ版の開設や、通販サイトの新規登録への割引施策などを実施。今期はSNSの「インスタグラム」を活用して、同社の商品を履いた写真の投稿に対してクーポンを付与する企画も期間限定で行っていた。

 また、下期に向けてはビッグデータ分析システムの本格導入を予定。売れ筋や購入のタイミングなどを見極めて商品開発・販促施策を改善し、ブランド戦略と合わせて1件当たりの購入単価を高めていく狙い。
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