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集英社、通販誌の期間限定店で成果

2017年 1月26日 12:01

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集英社は、主力通販誌の周年記念イベントとして展開する商業施設への期間限定出店や顧客参加型イベントなどで成果を上げているようだ。

 同社は通販誌「LEEマルシェ」が10周年を迎えたのを記念したポップアップストアを昨年秋に開設。第1弾として、10月5日~11月6日までの約1カ月間、東京都中央区の商業施設「コレド室町3」3階の催事エリアに出店し、スタイリストの福田麻琴さんと通販誌の独自ブランド「トゥエルブクローゼット」のコラボ新作や、スタイリストの吉村友希さんが厳選したファッション小物など、アパレルと服飾雑貨を展開した(画像)。

 期間限定店は既存会員への告知だけでなく、チラシも配布するなどしたほか、スタイリストの吉村さんや福田さんが一日店長を務め、来店客のコーディネートの相談に乗るなどの取り組みを実施したこともあり、売り上げ目標を達成した。

 「LEEマルシェ」のショップは10月12~18日までは西宮阪急に出店したほか、11月8日からは広島三越にも売り場を展開。同店では当初、同月14日までの出店予定だったが、売り上げが好調だったことや、会期中に来店できない顧客のために同月21日まで延長したという。

 昨年11月25日には、神戸の結婚式場「北野クラブsola」で開催されたナイトパーティーに、デザイナーズブランドを取り扱う通販サイト「ミラベラ」が参画。ウエディングショーに合わせてコスメやジュエリーブランドがブース出展するイベント内で「ミラベラ」のファッションショーを実施した。

 集英社では、自社の通販会員を無料招待して顧客の満足度向上につなげたのに加え、ブースではオリジナル商品を展示し、インスタグラムへの投稿を促すなど、一般参加者の囲い込みや同サイトの認知向上も図った。

 今年は、ファッション通販サイト「フラッグショップ」が2月に10周年を迎えることから、顧客を招待したイベントを2月25~26日に都内で開催する予定だ。通常はウェブ上でしか見られない同社のオリジナルブランドを中心に、人気ブランドとのコラボ商品や別注アイテムなどの先行受注会を行う。「LEE」や「バイラ」「モア」など通販展開する雑誌ごとに時間帯を分けて顧客を案内。各雑誌に関係するゲストの参加も企画している。

 また、4月には初めて「フラッグショップ」としてポップアップストアを「ルミネ新宿店ルミネ2」に2週間出店する計画で、サイトの認知拡大につなげる。

雑誌サイトの連携でも成果

 一方、集英社では今期(2017年5月期)、各雑誌サイトのリニューアルを機にEC連携を深めることで、一定の成果を上げている。例えば、雑誌「バイラ」のウェブサイト「アットバイラ」では、読者モデルで構成されている"スーパーバイラーズ"が通販取り扱い商品のリアルな着こなしを「アットバイラ」上で発信して通販サイトに誘導。雑誌サイト経由の売り上げが通販サイト「バイバイラ」の約10%を占めるまでに拡大しているという。

 システム面では、昨年6月にメール配信の新システムを導入し、セグメント別に最適な内容のメールを発信できるようにしたほか、購入後のフォローメールやレコメンドなどのシナリオメールを強化している。配信タイミングなどのシステム化に加え、マーチャンダイザーの知見も加味したレコメンドを行っており、今期はメルマガ経由で10億円の売上高を目標とし、順調に推移しているようだ。

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