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トウ・キユーピー 通販の商品戦略を見直し、品揃え絞り鶏卵系訴求

2010年 5月20日 18:54

 トウ・キユーピーは、通販事業の商品戦略を見直す。これまでメーンに展開してきた栄養補助食品の品揃えを絞り込み、「ヒアルロン酸」など鶏卵由来の素材を使用した商品を訴求。介護食通販の育成も進め、栄養補助食品と並ぶ通販事業の柱にしていく。得意とする分野に注力した商品展開で自社の特徴を打ち出すとともに、介護食の認知度向上など、グループとしてのシナジー効果を追及していく。

 栄養補助食品では、得意の「ヒアルロン酸」を使用した「ヒアロモイスチャー」のほか、ビタミンCなど複数の素材のソフトカプセルを組み合わせた「元気メイト」などを販売してきたが、一般的な素材を使用した商品では自社の特徴が出し切れないと判断。品揃えを絞込むことにした。25品目程度ある商品のうち、技術力が活かせる鶏卵関連素材の商品や、売り上げが見込める商品を残す方向で、順次絞込みを推進。最終的に10~15品目となる見込みだ。
 
 また、「ヒアルロン酸」等の鶏卵関連素材の商品は、これまでの知見を活かし強化拡充を進める。「ヒアルロン酸」については、女性向けの美容系商品を中心に他社でも販売を行っているが、美容とは異なる切り口の商品で差別化を図る意向で、7月にも新商品を投入。「元気メイト」は11月をメドに終売とし、使用素材等を見直した商品を展開する。

 一方、2年ほど前に担当部署を設け、本格的な通販の取り組みを始めた介護食も強化する。これまでは介護食自体の認知度が低く、売り上げ規模も小さかったが、今年に入り新聞広告出稿頻度を月7回程度に拡大。この施策が奏効し、この数カ月の介護食通販の売り上げは「前年比2倍のペースで推移している」(富岡博常務取締役)状況、でリピート率や「広告の保存率が高い」(同)という。
 
 同社の前期(2009年9月期)通販事業売上高は20億円超。現状、栄養補助食品8割、介護食2割の構成比だが、介護食を育成し、「栄養補助食品と介護食を通販事業の両輪にする」(田村社長)考え。今期の通販事業売上高は10%程度の増収を見込む。

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