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ヘイ レジアプリを提供、通販サイトを一元管理

2021年 6月24日 12:30

 ヘイは6月15日から、通販サイトと一つになったレジアプリの提供を開始した。実店舗のレジ機能として利用でき、実店舗と通販サイトの商品や在庫、売上データを一元管理できる仕組み。これまで課題となっていた煩雑な作業をなくし、中小事業者が接客や売り上げ拡大に注力できるようにする。昨今、実店舗とネット販売を両方運営するマルチチャネル化が必須になっており、ターゲットとなる中小事業者は70万店舗になるとみている。

 提供するのは「STORESレジ」。1度の商品登録で実店舗と通販サイトを同時に管理できるもの。通販サイトはレジに登録した商品情報を使って開設することが可能で、管理画面上で商品を公開することができる。

 在庫は実店舗と通販サイトをリアルタイムで連携する。通販サイトでの決済や、実店舗での会計が完了すると自動で在庫を更新する仕組み。また、通販サイトの注文状況を、アプリ上で確認でき、実店舗で配送作業ができる。今後は機能を強化し、売上データ分析機能や店舗ごとの取引状況なども把握できるようにする。

 店頭におけるレジ機能としての利用では、会計の対象となった商品画像を選び、会計ボタンをタップするだけで簡単に完了できる。提供する「STORES決済」と連携でき、キャッシュレス決済にも対応しているほか、バーコードスキャナとの連携やレシートの発行、閉店後のレジ締め業務なども可能となっている。

 レジの利用料金は、フリープランが月額無料で、バーコードスキャンに対応したスタンダードプランは月額2178円。「レジ単体での収益は考えていない。オフラインで展開する中小事業者のデジタル化を推進する”ハブ”となり、通販サイト構築や決済、予約などのサービス全体で価値を提供したい」(塚原文奈CPO)としている。

 同社の調べでは、実店舗が通販サイトを運営している割合は65%を占めており、「近日中に利用予定」「日程は未定だが利用したい」をあわせると82%にのぼる。

 一方で、中小事業者にとっては、マルチチャネル化が必須になる中で課題も多い。実店舗と通販サイトは商品情報や在庫を別々に管理しており、情報の登録や更新は二重で行っているケースも多い。経営資源が限られており、システム開発にコストを投資することは難しい。ヘイはレジを通じて、こうした実店舗の課題を解消し、実店舗のデジタル化に貢献したい考え。

 
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