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ファンケル パーソナルサプリが好調、16カ月売上更新、今期10億円目指す

2022年 6月23日 13:00

 ファンケルのオーダーメイドサプリメントが好調だ。発売から約2年で売り上げは、約7億円に到達(22年3月期)。16カ月連続(今年5月時点)で、前年同月比を上回る売り上げを記録している。今期は約10億円の売り上げを計画する。
 








 オーダーメイドサプリ「パーソナルワン」(=画像)は、日本人に不足しがちな5種のビタミン、鉄や亜鉛など4種のミネラル、DHAなど基本栄養素の充足度を尿検査キット(税込5500円)により把握。食習慣などウェブアンケートを含む分析結果をもとに、10億通りの中から顧客に最適なサプリメントを定期サービスで提供する。自社研究所の開発技術により、鉄や亜鉛の充足度を尿検査で手軽に確認できることが強み。

 商品は、基本栄養素の「ベースサプリ」と「健康悩み対策サプリ」を組み合わせたワンパックで提供。内容を定期的に見直すことで、最適な商品を提供する。価格は、約4000円から。顧客には、専用の電話窓口で薬との飲み合わせ相談、食習慣・生活習慣改善のアドバイスを提供している。

 初年度(20年2月発売)の売り上げは約3億円だった。大々的なプロモーションを行わない中で、16カ月連続の売上更新は異例。自社のほかの商品は、前年に行ったプロモーションの反動や季節性などの要因から月次売上高の増減がある。

 好調な背景には、尿検査により栄養状態が「見える化」され、顧客の納得感など満足度が高まっていることがあるという。ほかの商品に比べ2、3回目の継続率が高く、既存顧客の約87%(回答者782人)が継続意向を示すなど「ベースサプリメント」として定着する。顧客の平均単価も7~8000円ほどで推移しているとみられる。

 今後の育成に向け、サービスの認知が課題とする。テレビの情報番組内インフォマーシャルにおける紹介など、サービス内容を分かりやすく説明して認知を図る。

 今年5月には、運動のパフォーマンス向上など、一般消費者と必要なビタミン・ミネラル量が異なるアスリート向けに特化したサービスを開始。ターゲットを細分化しつつ、サービス内容の充実を図る。

 富士経済の調べによると、パーソナルサプリメントの市場(検査サービスを活用。サプリ以外のドリンク等の食品、生鮮食品等を含む)は20年から3年で年平均15%増の拡大基調にある。21年の市場規模は、69億5000万円。22年は、10・4%増の約76億円が見込まれる。
 
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