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全日空商事 オリジナル商品が好調、航空機部品やコラボ商品が完売

2022年 6月30日 13:00

 全日空商事では、前期のEC事業売上高が大幅に拡大しており、前年比で約2割増収の71億円となった。ほぼすべての商品カテゴリーで前年度を上回っており、中でもANAオリジナルの商品カテゴリーが売り上げを大きくけん引。前期比で40%の伸びを示すなど、ANAグループの強みを生かした人気カテゴリーとなっている。

 従来よりANAオリジナル商品では、ANA機で使用されていた一点ものの航空機部品やANAグループに関連するグッズなどを販売している。昨年度も機内搭載カートや機内食、ANA関連コンテンツとのタイアップ商品などが好調だったほか、毎年の定番商品でもあるオリジナルカレンダーについては同25%増の売り上げとなった。

 航空機部品のようなコレクターグッズについては、操縦桿やモックアップシート(技術検証やイベント用などで使用した機内座席模型)のように数が限られているため、昨年9月より「SorANAka(ソラナカ)ヤフオク!店」を出店して、オークション形式でも販売。コアファンを中心に高額の入札があったという。

 また、「ボーイング777」をはじめとした国内線で採用している航空機のエコノミークラスシート生地(ストック生地)を素材として使用した「Economy Class Fabric」シリーズも好調に推移。昨年6月には同生地を使ったPCケース、マスクケース、ガジェットケースをECで発売。シートに採用されるほど耐久性の高い生地などが評判を呼び、発売後には即完売。追加生産することとなった。

 タイアップ商品では特別デザインの機体も就航したテレビアニメ「鬼滅の刃」の関連グッズのほか、ANA所属のフィギュアスケーターである羽生結弦選手の公式グッズ(画像)などを販売。とりわけ、羽生選手の関連グッズは同選手の固定ファンが多くついていることから、歴代の衣装をモチーフにした商品や日常で使える雑貨など幅広いジャンルで大きな売り上げとなったという。

今期は周年記念やハワイ商品も

 今期に入り、コロナの感染拡大にも落ち着きが見え始めたことから航空需要が徐々に回復。前年度の巣ごもり期は、保有していたマイルを航空券や宿泊の予約ではなく、ECでの買い物に使う顧客も多く見られていたが、今年は外出機会が増えたことで、春先からECでのマイル利用数がやや落ち込んでいるという。

 巻き返しに向けては引き続き、安定的な需要が獲得できるANAオリジナルをはじめとした商材の拡充が大きな鍵を握る。

 今年は12月にANA創立70周年記念を迎えることから、「フェイラー」などの人気ブランドとコラボレーションしたオリジナルの周年記念グッズを発売。

 さらに、7月に東京・ホノルル線で投入された大型旅客機の「エアバスA380型機」にちなんで、ハワイ関連のグッズも発売した。現地の高級ホテルである「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」と初めてコラボレーションしたトートバッグなどを取り扱っている。

 そのほか、MD施策での新たな切り口の取り組みとしては、5月より始まったアート作品の販売がある。もともと、ANAグループで新規事業を立ち上げる仕組みの中で始まったもので、これまで同社では取り扱っていなかったジャンルでもあった。

 同企画は、日本のアート・アーティストを世界に発信していくことを目的に、アーティストのドキュメンタリー映像の制作、ANA公式ユーチューブや機内での放映、機内誌やANAの各種媒体による情報発信を展開するなど、グループ横断の内容となっている。商品の販売についてはマイル会員にも訴求するため、同社のECを活用する形となった。

 第1弾商品としては、「エルメス」のスカーフの図柄も手掛けた現代装飾家の京森康平氏の作品を販売。原画作品39枚と版画作品100枚(二対の版画が1枚の紙に刷られている)で、原画が税別38万円、版画が同14万円となっている。

 現状、想定通りの販売数で推移しており、今後も、画家の木原千春氏や書道家の山口芳水氏の作品を販売する予定。

 引き続き、コロナなどを巡りグローバルで事業環境が変化する中、ANAグループとして独自性のある商品を取り扱うことで、ECにおいても他社との差別化を図っていく考え。

 
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