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えがお 食品事業を立上げ、3年で50億規模目指す

2023年 5月18日 12:00

 えがおは、食品事業を強化する。5月12日、韓国食品を扱うCJFOODSJAPANとのアライアンス契約を発表。同社商品のほか、強みのある黒酢を使った食品、調味料など独自商品を展開する。事業は、3年で、健康食品の主力商品に並ぶ50億円の事業規模を目指す。
 



 2022年12月期の売上高は、前年比微増の約153億円だった。利益は、健康食品事業への広告投資の増加、原料高騰の影響により、前年を下回った。今期から、食品事業を強化し、再成長を目指す。

 健食の取り扱い品目は約60。主力の黒酢、鮫肝油は、シリーズ単体でそれぞれ約50億円規模の売り上げがある。健食で築いた顧客基盤をベースに、同規模に育てる。健食に比べ購入サイクル、頻度が短い食品をフックに、顧客との接点拡大、関係強化を図る。

 5月12日、新たに食品事業「OICITO(おいしいと)」(=画像(上)、ブランドロゴ)を立ち上げた。強みを持つ黒酢を使った食品・調味料などえがおの独自商品を扱う「OICITO」に加え、他社とのアライアンスにより商品ラインアップの充実を図る。

 CJFOODSとの提携では、同社が展開し、すでに市場で一定の知名度がある発酵酢ドリンク「美酢(ミチョ)」や、手軽に韓国料理が楽しめる冷凍食品シリーズ「bibigo(ビビゴ)」を販売する(=画像(下))。えがお独自の商品の共同開発も視野に入れる。このほか、JA熊本果実連のデコポンやみかんなどの素材を使った飲料なども展開する。

 食品事業の展開を通じ、事業構造の改革を進める。

 これまでは、健康不安が顕在化したシニア層向けに、「悩み解決型」の健食を展開。70代以降の高齢者を中心に顧客基盤を築いてきた。食品では、ファミリー層などより幅広い顧客層の獲得を進める。健食と事業の親和性の高い食品で成長を図る。

 他社とのアライアンスも積極的に行う。えがおの延べ会員数は約500万人。アクティブ会員数は、約90万人いる(今年5月時点)。これら企業資産を活かすことで、提携先にもメリットを提供できるとする。

 健食のインフォマーシャル(29分)は、新たに女優の酒井和歌子さんをイメージキャラクターに起用した。昨今のCMの傾向について、「かつての憧れのスターに画面を通じてひさびさに会うことで共感を覚えるケースが増えている」(原田CEO)と分析。「これまで愛用者のリアルな声などの発信力が弱かった。酒井さんを通じてシニア層の共感を得ていく」(同)としている。

 地上波CMは、40~50代女性のファン層が多い歌手の石井竜也さんをイメージキャラクターに使い、ブランドに認知を図る。

 CJFOODSとの提携による食品の展開は、韓国餃子「王マンドゥ」(3種、同648~669円)、「冷凍白菜キムチ」(同658円)、「美酢プラスバラエティ」(4本セット、同2596円)など。




初年度は数億円を想定、食品を顧客接点・成長の軸に

【原田永幸CEOに聞く 新事業立上げの狙い】


 昨年5月、えがおのCEOに就任した原田永幸氏に、食品事業立ち上げの狙いを聞いた。

 ――食品事業立ち上げの狙いは。

 「食品は健食の20倍以上の市場がある。進出により事業拡大だけでなく、顧客シナジー、顧客層の拡大が図れる。事業シナジーは成長戦略に欠かせない」

 ――顧客構造の変化も図る。

 「ファミリー層、若年層の健康ニーズは『維持型』。いきなり若返りを図ろうと思っても、シニア世代に比べ実感や自覚も薄い。食品から支持を得ていくのもマーケティングのアプローチの一つ」

 ――CJFOODSJAPANとの提携の内容は。

 「まず販売面。まだ発表に至っていないが、プライベートブランドの独自開発も当然視野に入れている」

 ――他社とのアライアンスは拡大していくのか。

 「90万人の顧客基盤など企業資産は、パートナー企業の成長にとっても魅力。えがおはファブルスであり、商品開発、事業インフラ、マーケティング等の面で組めるパートナーの存在は経営効率の改善の面で不可欠になる。歓迎の姿勢で、生産者など質のよい商品をつくる事業者を今後は国内中心に発掘していく」

 ――今期の通期業績の見通しは。

 「微増になればよいとかなと思う」

 ――食品の初年度の売り上げ目標は。

 「10億円を下回る億単位を想定している。今期は黒酢、鮫肝油への成長投資の方針に変化はない。食品は売り上げの追求ではなく、ビジネス機会の見極めを目的にする。来年以降、本格化する」

 ――前期に開始した新CMを通じ、新たな顧客接点の構築は進んでいるか。想定と比べた評価は。

 「まだ始まったばかり。認知拡大を図るコンテンツの配信などデジタル投資はまだスタートしていないに等しい。開始すれば若年層に認知が図れる」

 ――ECモールの活用は。

 「一切考えていない。これまでも多少モールで露出していたが、認知には相当な投資が必要になる。(流通の強化ではなく)独自のブランドを築く」

 ――就任1年目の手ごたえは。

 「機会点ロスだらけ。一言でいえば組織力の課題。これまでのビジネスは、インフォマ、コールセンターでずっときた。デジタル化するため、就任以降、都内(渋谷)に事務所を構え、関連人材の採用を強化してきたのでこれから」

 ――健食通販の難しさは感じるか。

 「外食産業でずいぶん経験を積んできた。よい商品ができ、きちんと伝われば売れる」

 ――伝えるのが難しい。

 「食品は健食よりあれもこれも買いたいという動機付けはしやすい。購買頻度も高い。ただ、サプライチェーンの在庫管理は肝になるため、相当慎重に行っている」

 
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