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リプロ Webプッシュ通知を本格化 iOSユーザーへの配信対応で

2023年 6月13日 11:25

 カスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Repro」を提供するRepro(リプロ)は6月13日、iOS SafariへのWebプッシュ通知配信に対応したと発表した。


 Webプッシュ通知は、ユーザーがウェブサイトを訪問していないときにもパソコンやスマホにアプリのプッシュ通知と同様の通知を送ることができる機能だ。


 日本ではグーグルが以前からWebプッシュ通知の配信をサポートしていたが、国内で約7割のシェアを持つアップルがサポートしていなかったため、Webプッシュ通知を積極的に活用している企業は多くないが、今回、iOS16.4以降へのWebプッシュ通知が配信可能になった。


 「リプロ」のWebプッシュ通知はアプリのプッシュ通知と同様、ユーザーの属性やサイト内での行動に合わせて配信可能だ。対象者を絞った上でセール情報やキャンペーン情報、値下げ情報を配信したり、ポイント失効前の通知や未決済の商品が一定時間以上カートに残ったままになっているユーザーにだけリマインドしたりと多様なコミュニケーションを適切なタイミングで配信できる。


 また、Webプッシュ通知機能と「リプロ」の他機能を合わせて活用することもでき、Webプッシュ通知経由でサイトへの再訪がないユーザーにメールを送ったり、Webプッシュ通知でアプリや店舗に送客したりと、他のチャネルを生かす施策なども実施できる。


 すでにWebプッシュ通知が普及している海外では、EC事業者にとって当該機能はメールよりも効果的なマーケティングチャネルとして認識されているという。



 海外の複数調査をリプロがまとめた結果、会員数100万人の通販サイトの場合、メールを配信したときよりもWebプッシュ通知を配信したときのコンバージョン数が約5倍多かった(図表)。


 
 
 具体的には、Webプッシュ通知はユーザーから通知の配信許可さえ得られれば、メールアドレスや氏名などの個人情報を要求する必要がないため、メールの購読率3・2%に対し、Webプッシュ通知の許諾率は7・5%で、メールと比べて2倍以上のユーザーに通知を配信できる。



 また、メール経由のサイト流入者が715人なのに対し、Webプッシュ通知経由は4910人で、Webプッシュ通知はメールと比べ約7倍の再訪促進に貢献している。


 一方、Webプッシュ通知よりもサイト訪問までのステップが多いメール経由ユーザーの購買意欲は高く、コンバージョン率はWebプッシュ通知よりも一般的に優位だ。ただ、許諾率が高くより多くのユーザーに通知を配信できるWebプッシュ通知はサイト訪問をクイックに促すことが可能で、最終的にメール経由よりも約5倍のコンバージョン数になるという。
 
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