NLJ 一層の効率化目指す、自動運転など視野に、荷役の自動化も進める
2023年 6月29日 12:00
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2024年10月10日 12:00
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2024年 9月26日 17:00
ダブル連結トラックは愛知県豊田市に中継拠点を設けている。関東を出て同拠点でドライバーが別のドライバーへバトンタッチし、関西の拠点へ向う。関西の拠点では別の荷物を載せて関東へ輸送する。
1台のダブル連結トラックで10トントラック2・5台分が輸送可能。事業をスタートから3年で、10万トンの荷物を輸送し、平均40%と言われている積載裁率も60%台へと上昇。結果として、3年で5000人のドライバーを削減し、二酸化炭素排出量も1000トンを削減した。現在はダブル連結トラック9台を運行し、7月にはもう1台追加する。
NLJは、数十万通りになるという荷物の組み合わせを量子コンピューターで最適なものを提示できるようにしている。人が行った場合には2~3時間を要するが、量子「コンピューター」を活用した独自のシステム「NeLOSS(ネロス)」は40秒で可能になる。
最適な荷物の組み合わせのほか、どのような商品の輸送の依頼が来るかについて1週間分を予測し、さらに次週にどのような商品が来るかを日々予測することもできるという。何をどれだけ積まれたかも見える化しており、積載率が低いのはどのような荷物かを把握できるようにしている。商品の組み合わせや予測などネロスを活用したシステムは外部へもオープンにしていく予定。
同社の物流拠点では、荷物の積み替えなどの荷役をドライバーが行わない。専用のスタッフがトラックの両サイドを開いて、フォークリフトで荷おろしし、そして別の荷物をフォークリフトで積んでいる。
拠点では、荷物を守るための養生の資材もいろいろな工夫を行っている。通常はパレットに載せてラップを巻くが、その仕方はメーカー等によって区々であり、巻かないところもある。また、ラップは使い捨てになり環境上無視できないポイント。荷崩れというのは上部でしか起きないことから、独自に作った布状の養生資材を荷物を重ねる際に使用。下の荷物の上部に載せる。ラップと違い何度も使用することもできる。
ダブル連結トラックの荷室にはセンサーが取り付けてある。センサーによって実際にどれだけの容積が使えるかをリアルタイムで確認できる。また、荷物の重量も車両に搭載したコンピューターで分かるようになっており、重量の積載率と容積の積載率の両方を把握できる。
同社の梅村幸生社長は自社の取り組みについて、「まだステップ1。自動運転での運行、そして電動化(燃料電池等)の取り組みを今後行っていく」という。ドライバーの負担の大幅な軽減と、二酸化炭素排出の実質ゼロという状態で、多くの荷物を輸送できる体制づくりを進めていく。このほか、荷役の自動化にも取り組んでいく。無人フォークリフトを使用した実証実験も近々進めるという。
さらに高速道路に直結した物流拠点を設けることも将来構想としている。電動の自動運転で運行したトラックが直接、高速道路から物流拠点に入り、その拠点では自動で荷役を行える、人手が大きく省ける輸送が可能となる。