東京都の「悪質事業者通報サイト」は2022年度、「悪質事業者」の通報が814件(前年は868件)と前年から減少、「誇大広告」の通報が248件(同209件)と増加した。誇大広告は、ネットやSNSの広告に関する通報が83%(同206件)を占めた。2件の行政処分、42件の行政指導につなげた。ネット・SNSの広告に関する通報は、前年の78%から増加した。
 
　「悪質事業者」は、通販が前年並み410件(同415件)、訪問販売が156件(同219件)、電話勧誘販売が81件(同71件)だった。悪質商法の行政処分は1件、行政指導は28件。

　通販は、「詐欺サイト」関連が73・2%。「代金を振り込んだのに諸品が届かず、事業者と連絡がつかない」などの通報があった。ネットの定期購入契約に関する通報は10%だった。

　「誇大広告」は、優良誤認表示の通報が138件(同135件)、有利誤認表示の通報が67件(同48件)、過大景品の通報が4件(その他不当表示の前年は7件)だった。「〇月限定キャンペーン」という表示を繰り返し行っているものや、野菜を原料とお茶で医薬品的効果を表示しているとするものなどがあった。

　誇大広告の行政処分は、通販を行うツインガーデンに対する1件。景品表示法に基づく措置命令(優良誤認)を下した。「BtoBtoB(トリプルビー)」という健康食品で痩身効果を標ぼう。東京都がアフィリエイト広告の不当表示を認定した初の事例となった。行政指導は14件あった。

　このほか、「架空請求」の通報は1147件。前年の770件から急増した。

　架空請求メール・SMSが1051件(前年は623件)、不当請求サイトが96件(同138件)、架空請求はがき・封書が0件(同9件)。23件について事業者名を公表した。