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注目分野の市場の状況は?<ジャンル別通販売上高ランキング>

2023年 8月24日 12:00

 通販新聞社は8月、「第80回通販・通教売上高ランキング調査」を実施し、売上上位300社の通販売上高を調査し、ランキングを発表した(第1904号参照)。当該ランキングの中から、「総合通販」「家電」「家具」「メーカー通販」を展開する上位の通販実施企業の直近の売上高を記載したランキング表を掲載しつつ、各分野の主要プレイヤーの状況と各市場の動向などを見ていく。
 







原材料の高騰など影落とす

<総合通販>


 テレビや紙媒体での総合通販(ネット専業除く)を展開する通販事業者のうち、売上高上位10社を抜粋した。その中から注目すべき各社の前期の状況を見ていく。

 1位のジュピターショップチャンネルは撮影スタジオ内にファッションに特化したスタジオを常設するなどし、番組内での演出などを工夫・強化したり、新商品を積極的に投入するなどしたファッション関連商品の売れ行きが好調だったほか、食品の売れ行きなども伸びたが広告宣伝削減のために昨年まで特別編成のセール時などにあわせて投下していた新聞広告やインフォマーシャルの出稿を効率のよい媒体に絞った影響で若干の減収となった。

 2位のベルーナのベルーナは、主力のアパレル・雑貨事業において、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化傾向となった。また、急激な円安進行や原材料価格の高騰、資材価格の高騰を受け第3四半期より商品価格の見直しや紙媒体における発行量の抑制を行い、収益性確保を優先した事業運営を行ったことなどで、同事業は減収となった。

 また、化粧品健康食品事業は、化粧品通販のオージオでは台湾における新型コロナウイルス感染拡大の影響と、国内の新規顧客獲得数の減少により減収となったほか、健康食品通販のリフレでは、新規顧客獲得を強化した一方で既存顧客の売り上げが減少し、減収となった。グルメ事業は、コロナ禍の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化傾向となったものの、おせち料理の販売拡大やネット広告等による新規顧客獲得の拡大により増収に。ナース関連事業では、コロナ禍の影響が一巡し、前年同時期に特需のあったマスクやパルスオキシメーター等の需要が縮小。レスポンスの鈍化を受け、第4四半期より紙媒体における発行量の抑制を行ったこともあり、減収となった。

 4位のスクロールの主力の生協を中心とした通販事業において、春夏商材の売り上げが前年同期比で減少したものの、その後は回復し、堅調に推移した。原材料価格が高騰する中で、販売価格の見直しや商品調達方法の最適化に加え、在庫適正化により、原価率の低減に努めたほか、効率的なカタログ配布や固定費の削減など、事業効率の最大化に向けた取り組みを推進した。eコマース事業は、価格競争の激化や仕入れ価格の上昇により収益性が悪化。特に、アウトドア・キャンプ商材の在庫回転率が悪化したことで、売り上げも減少している。

 5位となったDINOS CORPORATION(ディノス)はファッションが復調傾向となったほか、食品や寝具などの売り上げも好調に推移したものの、テレビ通販やリビング・美容健康系のカタログ通販が伸び悩んだほか、これまで同社内で展開してきた独自化粧品ブランド「imini(イミニ)」の事業部を昨年10月にイミニ免疫薬粧として分社独立させたことに伴う減収分はカバーしきれず、全体の売上高は前期を下回った。

 7位の千趣会は、システムトラブルによる購入者の減少が響いて大幅な減収、営業赤字となった。昨年1月に複雑化したシステムと業務の刷新などを目的に基幹システムのリプレイスを実施したが、新システム稼働後に注文を正しく受け付けできなかったり、予定通りに商品を届けられなかったりといった事象が発生したため、顧客対応を優先して1~2月の販促施策の実施を見合わせ、1~3月期の売上高が大きく減少した。4~6月期にはシステムが安定稼働し、販促を再開させたことで業績は徐々に回復。12月単月では前年水準まで戻したものの、期初に販促施策を縮小した影響が大きく、通期の購入会員数は前年比47万9000人減の200万4000人、新規購入会員数は同7万6000人減の52万人、継続購入会員数は同28万6000人減の99万3000人と振るわなかった。


“巣ごもり”の反動も

<家電>

 主に家電を販売する小売り企業(メーカー直販やパソコン専門は除く)を売上高順に10位まで抜粋した。

 1位のジャパネットホールディングスは家電ではエアコンなどを中心に、家電以外では布団や食品頒布会などは堅調に売り上げを伸ばしたが、コロナ禍による巣ごもり消費増などにより想定以上に売上高を伸ばした2021年に対する反動減などにより、一部商品の売れ行きが伸び悩んだ。また、新型コロナウイルス感染症拡大などを理由に受注済みのクルーズ旅行の催行がその後に中止となった影響などもあり、前年実績を下回っての着地となった。

 2位のヨドバシカメラは2年連続の減収となった。コロナ禍で通販売上高を大きく伸ばしたが、反動があったようだ。

 3位のヤマダホールディングスは自社サイト刷新などが奏功し、通販売上高は1500億円を超えた。2月には、群馬県高崎市に「ヤマダウェブコム高崎問屋町店」を開設。通販サイトで購入した商品の受け取りを可能とするウェブとリアルの融合型店舗となっており、実店舗での販売に加え、通販サイト販売分の商品出荷及び宅配を担う拠点となることから、取り扱う家電は同社都市型店舗並みとなっている。

 4位のビックカメラは前期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、旧基準の売上高は前期比3・6%減の1507億円となる。巣ごもり需要やテレワーク需要の反動減もあり、減収となった。なお23年8月期は、アイテム数を前期末の241万点から大幅に拡充する予定。サイト内検索を刷新し、商品を探しやすいサイトとする。また、在庫保有(量・質・場所)の見直しによる配送リードタイム適正化や、在庫回転率に応じた在庫スペースの見直しにより、購入商品の適切な配送納期を探るという。

 5位の上新電機も減収に。期初予想の売上高800億円は未達となった。

 6位のエクスプライスは昨年3月、ホームセンター大手・DCMホールディングスの子会社となった。そのため、「第80回通販・通教売上高ランキング」には、DCMホールディングスの通販売上高(23年2月期)を掲載したが、今回のジャンル別売上高にはエクスプライスの売上高(22年6月期)を掲載した。半導体不足や中国におけるロックダウンの影響を受けて、売上高は微増にとどまっている。

 7位のノジマは子会社であるセシールの売上高も含んだ通販売上高となっている。


 
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