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カタログハウスが独自発熱肌着「フジヒート」を本格展開、富士山溶岩練り込んだ素材で着用後すぐ暖かさ実感

2023年10月19日 12:00

 カタログハウスが独自開発の発熱肌着の販売を本格的に開始した。体温を吸収して遠赤外線を放射するという富士山溶岩を粉砕して吸湿発熱性の高いレーヨンに練り込んだ素材を協力メーカーらとともに開発し、暖かさを着用後からすぐに実感、持続する特徴があるという肌着や腹巻などを商品化。独自の機能肌着ブランド「フジヒート」として展開する。「需要が高い機能性肌着市場で戦っていくために社運をかけて開発し、しっかりと競合製品にない特徴を持った素晴らしい商品ができた」(齋藤憶良社長)とし、新聞広告やインフォマーシャルの投下量を増やして新規顧客を獲得しつつ、カタログでも紹介ページを大きく割いて訴求を強化するなどし、中長期的には年間で100億円の売り上げを上げる売れ筋商品に育成していきたい考え。
 


 カタログハウスが独自に企画・開発した蓄熱発熱肌着ブランド「フジヒート」は(株)富士山が保管する富士山の溶岩を粉砕機で5ミクロン以下にまで砕き、微粒粉としたものをレーヨンわたなどに混ぜ込み糸にした「フジヒート糸」を主に使って商品化した腹巻やシャツ、スパッツ、レッグウォーマー、靴下などを展開する。

 同社によると富士山の溶岩は酸化鉄が豊富に含まれていることなどから、着用した人の体温を吸収して放射する力が強く、それに吸湿発熱性の高いレーヨンを組み合わせ、さらに熱を逃がさないように空気層をなるべく多く作るように編地を工夫することで「フジヒート」の各商品は着用後すぐに暖かさを実感でき、また、暖かさを持続するという。すでに今年4月から夏の冷え対策用に一部商品を販売しているが、10月10日から展開商品を増やして本格販売を開始した。

 ラインアップは生地は1ミリと薄手ながら薄いガーゼを2枚重ねた構造として空気層を作り暖かい空気をため込める「腹巻」(カラーはグレージュ、サイズはM・L・LL、価格は1枚税込3500円)や「腹巻ショーツ」(カラーはグレージュ、サイズはM~L、価格は1枚税込4980円)。フジヒート糸2本を含む6本の糸を1つに束ねた極太の糸を編み込んで3・5ミリの厚い生地に編み上げつつ肌側は起毛加工とすることで暖まりやすくした「ソックス厚手」(カラーはグレージュとブラック、サイズは22~24センチと24~27センチ用、価格は1足税込2990円)や「ソックス標準」(カラーはグレーと墨黒、サイズは22~24センチと24~27センチ用、価格は1足税込2750円)。1・2ミリと薄手ながら肌側にフジヒート糸を、表側には綿混カシミア糸を使い、暖かく、また冷えやすい足首はリブ編みの二重構造とした「レッグウォーマー」(カラーはライトグレーとブラック、サイズはM・L、価格は1足税込3300円)。フジヒート糸と弾力性のあるアクリル糸を使い、肌側は起毛として肌の接触面を増やしつつ、空気層を作って暖かさを高めた「シャツ標準(女性用・男性用)」(カラーはベージュとチャコール、サイズはM・L・LL、価格は1枚税込6900円)や「シャツ薄手(女性用・男性用)」(カラーはグレー、サイズはM・L・LL、価格は1枚税込6900円)。また、「スパッツ」(カラーはグレーとブラック、サイズはM~LとL~LL、価格は1枚税込4980円)となる。

 「フジヒート」は10月10日発刊の同社の基幹通販媒体である通販マガジン「通販生活」の冬号の目玉商品として「総力特集富士山からの暖かい贈り物」と題して14ページにわたって富士山溶岩や富士山溶岩を使ったフジヒート糸について専門家による解説や独自に行った実験のデータを掲載しその効果を説明しつつ、展開する商品それぞれの特徴をモニターの声を記載しながら紹介した。

 加えて11日には読売・朝日・毎日の朝刊に「フジヒート」の特徴と腹巻、靴下、レッグウォーマーを訴求する全面広告を出稿して、「通販生活」の読者以外の新規層の獲得を展開。また、ネットワーク広告を軸に、リスティング広告を含めて通常より予算をかけてネット広告の出稿量を増やしつつ、あわせてインスタグラムやフェイスブック、XなどのSNSによるPR策も強化して同社通販サイト内に新設した「フジヒート」の特設ページに誘導するネット上での新規顧客獲得も推進する。今後はインフォマーシャルの出稿も行っていく考え。また、新聞広告も継続的に実施していくほか、新聞折込チラシでの訴求も進め拡販を強化していく。

 「富士山溶岩」という特徴的でわかりやすい機能性を持った独自商品を展開することで成長市場であり、消費者からニーズの高い発熱肌着で一定のシェアを獲得して、同社の売り上げを支える主力商品に育成していきたい考え。初年度は8~10億円の売上高を、その後は冬場を中心としながら夏場の冷え対策商品としても訴求するなどして通年で販売できるリピート商品として育成していく狙いで、「3~4年後には年間で50~100億円の売り上げを上げる商品にしていきたい」(齋藤憶良社長)とし「社運をかけて相当な苦労を重ねて素晴らしい商品ができた。これまでの(売り上げを支える)定番商品以上の商品に育てていきたい」(同)としている。



「柱になる商品に育成へ」

<「フジヒート」の開発の狙いと今後>

 独自で開発した発熱肌着「フジヒート」の本格販売を開始したカタログハウス。当該商品の開発の経緯や今後の展開などについて齋藤憶良社長(写真(右))と「フジヒート」を統括する専門部隊「フジヒートチーム」の責任者を務める関根理取締役に聞いた。(10月11日に都内で開催した会合でのコメントや本紙記者との一問一答から要約・抜粋)

                          ◇

 ――「フジヒート」を開発した狙いは。

 齋藤「当社は本来、小売りの会社だが、昨今、色々なライバルが出現していく中で、生き残っていくためには当社でしか買えない『よいモノ』を作っていかねばならないとしてオリジナル商品の開発に注力してきた。その中でも機能衣料、発熱肌着は非常にニーズが高く、そうであればカタログハウスとしてしっかりとした製品を開発してオリジナルブランドを作って勝負していこうと考えた。すでに強力な競合が多くいる中で戦っていくには相当な良いものを作らなくてはいけないと考え、各製造メーカーや専門家の皆様のアドバイスを頂きながら大変苦労しつつも約2年をかけてようやく自信を持って販売できる素晴らしい商品ができたと自負している。これから日本中に『フジヒート』のよさを知らしめていくために、新聞(広告)やテレビ(インフォマーシャル)などでどんどんPRしていきたい。今後はこの『フジヒート』を今まで(の主力)の商品以上に当社を代表する1つの柱になる商品に育てていきたい」

 ――「フジヒート」の特徴は。

 関根「1つは素材に使用している原料だ。富士山溶岩を頑丈なカッターで切断して特殊な粉砕機で5ミクロン以下にまで細かく砕いた溶岩パウダーをレーヨン繊維に練りこんだ。富士山溶岩にだけ豊富に含まれる酸化鉄が遠赤外線の放射熱、発熱性に大きく貢献しているというお墨付きを専門家から頂いており、また、レーヨンには吸湿発熱性という特徴がある。二重の発熱パワーがあるというのが他の発熱肌着にはないフジヒートだけの誇るべき特徴だ。独自に行った試験からも他社の発熱肌着より数段暖かいという結果も出ており、自信を深めている」

 ――目標売上高は。

 関根「初年度で8~10億円。『フジヒート』は冬がメイン(の商品)だが、冬用のほか、夏のクーラーの冷え対策商品として通年で販売できる。また、洗い替えの需要もあり、リピート購入も見込めるため、新聞広告のほか、インフォマーシャルやインターネットでも拡販を強化してさらに売り上げを伸ばしていきたい」

 齋藤「3、4年かけて年間で50~100億円の売上規模まで育てていきたい」

 
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