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オイシックス・ラ・大地 シダックスを取得、志太HDを子会社化、施設給食を拡大へ

2023年11月16日 12:00

 オイシックス・ラ・大地は11月10日、志太ホールディングスを子会社化すると発表した。発行済み株式66・0%を取得する予定で、取得金額は141億9200万円の見込み。志太ホールディングス取得後の売上高は約2400億円、営業利益は約76億円となる見通し。傘下のシダックスと協業を加速し、施設給食事業の拡大を目指す。
 
 志太ホールディングスの子会社化に先駆けて、志太HDのマネジメントバイアウト(MBO)に応募する。所有するシダックスの全株式1558万2759株を、124億6600万円で譲渡する。公開買い付け期間は11月13日~12月25日。公開買付によるシダックス株式の売却で、今期の個別決算で特別利益として約40億円を、連結決算で約34億円をそれぞれ計上する見込み。

 オイシックス・ラ・大地は来年1月5日に、志太ホールディングスの第三者割当増資を引き受け、636万4331株を取得する。志太ホールディングスの子会社化に伴い、シダックスを取得する。これによりシダックスは非公開化し、意思決定スピードの迅速化を図る。

 今後、シダックスの代表権を持つ副社長にオイシックス・ラ・大地の高島宏平社長が就く。創業家の志太勤一氏が会長兼社長を務め、両者が連携して経営を行う。

 「両社の経営資源や事業ノウハウを生かした取り組みを、これまで以上にスピード感を持って実行できるようになる」(高島社長)とした。

 シダックスとの協業で、社員食堂や高齢者施設などの施設給食の提供を強化する。シダックスの持つ施設給食の知見やアセットと、オイシックス・ラ・大地のミールキットを活用した商品開発ノウハウを融合し、満足度の高い食事提供を目指していく。

 来年1月から大規模社員食堂で、外食チェーンとのコラボメニューやプラントベースメニューの提供を始める。また、来年3月に開設予定のベネッセが運営する高齢者向け施設「グランダ国立」での採用が決まっているという。

 このほかに、学童や学校給食での食事の提供を始める。シダックスが運営を受託する学童のうち10施設で昼食を提供する。今年の冬から給食がない長期休暇中に、電子レンジで調理できるオリジナルのランチメニューを用意する。

 両社の協業を通じて、BtoBtoC領域への展開も推進する。病院や保育施設などのBtoBを新規顧客層との接点とし、帰宅後の食事を提案するBtoCへ送客するといった事業モデルの確立を目指していく。
 
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