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アドレス通商 定形外対応の封入・封緘機、物流では高精度の検品強みに

2023年11月30日 12:00

 アドレス通商では、メーリングや物流といった通販ビジネスにおける周辺業務を一気通貫でサポートしている。とりわけ、埼玉県内にある「久喜センター」では、同社が手がけるすべての支援メニューが提供できるマルチ機能の拠点として運営。長年に渡り、メーリング、物流、流通加工の3業務を軸に展開している。

 同センターは「久喜IC」から5分に位置し、東北自動車道・圏央道の利用が可能。3つの棟で構成されており、延べ床面積の合計は約2万平方キロメートルとなっている。センター機能の特性上、幅広い業務を請け負えることから、クライアントとしても、百貨店をはじめ食品、自動車、医薬品、健康食品など様々な企業がある。

 まず、メーリングにおいては、近年、価格競争が激化する中で、最新機器の導入による省人・低コスト化を推進。UVインクジェット、超高速連続帳票、オンデマンドカラーといった各種プリンターを保有している。中でも目玉となっているのが、国内では希少な封入・封緘機で、厚物や定形外サイズの封筒にも対応しているほか、紙封筒とOPP封筒のどちらでも加工することができる。

 従来、定形外サイズの封筒への封入・封緘については、専用機器が限られていたり、クライアント企業それぞれで独自規格の封筒を持ち込むケースが多いことから、手作業で対応することが一般的だったという。

 同センターでは機械化したことで、正確性に加えて、多種多様な規格の封筒に対応することができるほか、作業コストも10分の1近くまで圧縮。短納期の発注にも対応することができる。通販関連では、商品カタログや厚手のパンフレット、複数枚のチラシの同梱などで利用されるケースが多い。

 安価なOPP封筒だけでなく、紙封筒についても環境配慮の観点からニーズは高まっているという。特に、高額商品の購入を促す際には見栄えの良い紙封筒で高級感を演出する配慮が欠かせないことから、そこでの機械化による低コスト化は大きな武器となるようだ。

 そして、物流については、保管、ピッキング、梱包、発送を実施。特徴としては事前に荷主の要望を受けた際に、内容物のセット組みや、保管商品の検品作業を行うことができるというもの。一例として、外箱と内容物、説明書などそれぞれバラバラに入荷された場合でも、現場でひとまとめにセットして梱包。また、検品に関しても、玩具や機械類などの商品について、出荷前に精度の高い動作確認を提供しており、エンドユーザーからの返品率低減に貢献。全量検品、抜き取り検品のどちらにも対応している。

 許認可関連では、医薬部外品や化粧品、医療機器の製造業許可を有しているため、通販でも取り扱いの多い、コスメやコンタクトレンズ、健食など様々な商品での流通加工を可能としている。

 専用機器としては最新鋭の自動包装機があり、中元・歳暮期のギフト商品など一般的なキャラメル包装を行うことが可能。人の手で行う5分の1程度のコストで、素早く作業が完了する。

熟練スタッフの作業品質に自信

 機械化を進めているものの、最終的な人の手による作業も重視しており、人員の確保については万全の体制を喫している。200人以上の常勤スタッフをはじめ、登録制のアルバイトや短期バイト、人材派遣などから繁忙時期に合わせて即時に人員の調達が行える仕組みを自社で確立。過去にはコロナ禍において、衛生関連用品の物流や行政関連のDM発送など、突発的に大型案件が発生したが、一度も作業遅滞を起こすことなく柔軟に対応できたようだ。地元出身のベテランスタッフが多く、定着率が高いことも特徴で、複数の持ち場をこなせるようにローテーションを組めることも強みとなっている。

 「作業品質には絶対の自信を持っている。海外からの荷物を取り扱う機会もあるが、それに対してもクライアントの要望に合わせたチェック項目で漏れなく対応できている」(久喜センターの関口久雄所長)とした。
 
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