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能登半島地震 通販各社が支援へ、サプリや枕、冷蔵・冷凍トラック派遣も

2024年 1月11日 12:00

 1月1日に発生した能登半島地震を受け、通販各社が被災地支援を始めている。

 ファンケルグループは、社会貢献活動を目的にした従業員の積立金、グループの拠出により義援金を寄付した。石川県栄養士会の要請を受け、サプリメントや発芽米など計1200個を支援物資として提供した。

 ポーラ・オルビスホールディングスは、化粧品等の物資提供を表明。ディーエイチシーは、日本赤十字社を通じて義援金300万円を寄付する。サントリーホールディングスは、義援金として5000万円を拠出したほか、ミネラルウォーター約18万本を提供した。

 寝具のECを行うまくらでは、団体、法人、個人を問わず、期限を定め希望者に枕を無償提供の受け付け窓口を開設している。

 民間企業81社、市民団体6団体が加盟する緊急災害対応アライアンス「SEMA」を通じて現地の状況を把握、支援につなげる動きもある。オイシックス・ラ・大地では、SEMAの要請を受け、カイロや野菜ジュースなどの物資を提供する。

 顧客による支援のサポートでは、ファンケルは、ポイント寄付の窓口を開設。楽天グループは、インターネット募金の受け付けを開始した。ふるさと納税の寄付による支援も行う。オイシックスは、寄付付き商品、良品計画は募金券の受け付けを始め、両社とも寄付と同額を自社で拠出して寄付する。このほか、新日本製薬は義援金の寄付、商品提供を検討。山田養蜂場も支援内容を検討している。キューサイは自社商品など物資提供を調整中。世田谷自然食品は義援金による支援の可能性を検討している。

 被災エリアの顧客や取引先の支援も始まっている。オイシックスは、宅配が困難なエリアの顧客向けに自社便で注文商品に加え、ミネラルウォーター432リットルや、レトルト米432個、レトルトカレー450個等を配送。グループのシダックスは、取引先で停電の影響を受けた医療機関向けに冷蔵庫として活用可能な冷凍・冷蔵トラックを派遣。1月3日に到着した。

 ファンケルやサントリーウエルネス、キューサイも顧客向け支援を予定する。

 被害状況や従業員の安否確認は、ファンケルは対象エリアに25人の店舗スタッフが在籍していたが、全員の無事を確認。一部、家屋の損壊があった。被災エリアの直営4店舗に被害はなく、4日から営業を再開した。

 日本生活協同組合連合会は、定期的に安否確認のメール訓練を行っており、今回もメールで確認。キューサイも全社員を対象にしたメールの安否確認サービスで確認した。サントリーウエルネスは、安否確認フローに沿って従業員の安全確認を実施した。

 プロモーション活動について、ファンケルは、放映中の内脂サポートCMを石川エリアのみACに差し替えた。このほか、複数社が今後のプロモーション活動について、「抑制」、「各部署で活動変更を判断」、「状況を見つつ慎重に判断」、「折込チラシ、アウトバウンドを中止」、などと回答した。

 被災した北陸エリアは、印刷会社が多い。聞き取りの限りでは「工場・設備に影響はない」(印刷企業関係者)など、現状で事業への深刻な影響はみられない。
 
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