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松屋 B4Fの「ミレポルテ」譲受へ、EC・オムニサービスを強化

2024年 1月18日 12:00

 百貨店の松屋は1月12日、B4Fが手がけるEC事業の譲受に向けて基本合意したと発表した。

 事業譲受は松屋が新設する完全子会社が実施する予定で、B4Fが運営する会員制通販サイト「ミレポルテ」のうち、定価販売事業を対象とする。2月中旬に事業譲渡契約を締結し、4月下旬に事業譲受する予定だ。譲受事業の経営成績や買収額は非開示という。

 松屋は銀座店と浅草店で百貨店事業を運営しているが、2店舗体制のため商圏が限られていることや、DX化の遅れで独自性のあるEC展開やオムニチャネルサービスを展開できていないことなどが課題だ。

 今回、B4FからEC事業を譲り受けることで、松屋グループのデジタル人材を質、量ともに強化して百貨店のDX化を進め、ユーザビリティとホスピタリティを備えた百貨店ならではの顧客体験を構築していく考え。

 「ミレポルテ」はフラッシュセールも実施しているため、譲受後はサイト名を変更すると見られ、デイリーユースのコスメや食料品などは既存の「松屋オンラインストア」で取り扱い、それ以外のラグジュアリーブランドなどは「ミレポルテ」の後継サイトで展開することになりそうだ。

 2月中旬の事業譲渡契約の締結後にEC事業の取り組み詳細を明らかにする予定で、百貨店と相性の良い国内外の消費者に向けてECおよびオムニチャネルサービスを強化していく。

 なお、B4Fは2010年3月に日本でフラッシュセールサイト「ブランズ・フォー・フレンズ」を開設。14年11月に「ミレポルテ」にサービス名を変更し、19年4月には伊藤忠商事が資本参加するなど、フラシュセールからラグジュアリーECに軸足を移してきている。
 
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