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ユーグレナ 男鹿の醸造所と調味料開発、酒粕とユーグレナを使用

2024年 2月15日 12:00

 ユーグレナは、秋田・男鹿の醸造所との連携を開始した。「未利用活資源の活用」と「循環型農業支援」をテーマに取り組みをすすめ、資源循環型モデルを構築する。第1弾として2月6日から、共同開発した酒粕と藻の一種であるユーグレナ(和名・ミドリムシ)を使用したマヨネーズ風調味料発売した。今後は、両社が連携し酒粕を使った肥料製造を行い、栽培した米を使った酒の醸造を推進する。
 







 連携したのは稲とアガベ。両社は三菱地所が行う食と農に関するコンソーシアム「めぐるめくプロジェクト」に参加。稲とアガベは無肥料無農薬栽培米を使った酒作りを中心とする事業を通じて、地方創生を推進してきた。ユーグレナはサスティナビリティを軸に事業を推進しており、両社の企業理念が合致した。

 発売したのは「発酵マヨ〈石垣島ユーグレナ〉」。稲とアガベが製造販売する酒粕を使った調味料にユーグレナを加えた。材料は全て植物性で、ユーグレナ50億個を配合。マヨネーズと比べて使用した油の量が少ないため、カロリーは約半分となっている。

 酒粕は酒作りの過程で出るもので、その多くが廃棄されていた。栄養価が高く、昨今は発酵食品としても注目されるが、現代の食生活に合致した利活用がなかった。

 今回、ユーグレナとの共同開発を通じて栄養価を高めコクのある味わいとしたことで、新たな価値を提案する。これまでは難しかった健康訴求を通じて、新規顧客層との接点拡大を目指す。

 税込価格は1944円で、「発酵マヨ」と「発酵マヨ〈石垣島ユーグレナ〉」をセットにした。ユーグレナの通販サイトで販売する。あわせて東京や大阪、秋田の飲食店などと連携して同商品を使ったアレンジメニューを提供する。

 今後、両社は未利用資源となっている酒粕に着目し、肥料の設計製造を手掛けていく。製造した肥料を使って米の栽培を行い、これを使って日本酒の醸造を行う。また、酒粕を使ってクラフトジンといった蒸留酒の製造も計画する。ユーグレナは今回の取り組みを通じて地域の未利用資源を活用した資源循環型モデルを構築し、他の地域への横展開も視野に入れる。
 
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