スポーツ・アウトドア用品を販売するアルペンは今春、愛知県稲沢市に延床面積3万3605平方メートルのEC用旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター(FC)」を開設する(画像はイメージ)。同社は新物流戦略のひとつに「ECのサービスレベルの向上」を掲げており、中京FCの開設はその一環となる。
 








　アルペンはアパレルやシューズ、フィットネス用品などの小物、キャンプ用品といった大物など、幅広いカテゴリーの商品を取り扱っており、各商品を顧客に効率的に届けるため、アイテムや大きさなどの種類別に物流網を整流化し、物流システムの再構築を図る新物流戦略を立案、実行している。

　ECのサービスレベルの向上に向けては、ビジネスの成長に応じた物流拠点の段階的な自動化と省人化が不可欠で、2018年にEC物流拠点の東日本FCを立ち上げており、新センターは中京エリア初の自社EC専用倉庫となる。

　新倉庫の稼働で西日本エリアへの配送リードタイム短縮を図るほか、愛知県内には同社のメイン拠点となる在庫型物流センターがあるため、千葉県にある東日本FCよりも迅速に商品供給および店舗向け在庫との共有が可能で、取り扱い商品の拡大と在庫量のコントロールを実現し、顧客ニーズに柔軟に対応するという。

　また、旗艦倉庫として3万3605平方メートルの広さを確保することで、EC商品の撮影スペースを拡張し、さまざまなカテゴリーで商品のサイト登録のスピードアップを図る。

　既存の東日本FCにはギークプラスの自動搬送ロボットを導入しており、現在は216台のロボットが稼働。生産性の向上と出荷リードタイムの短縮に成功していることから、中京FCでも導入を決め、立ち上げ段階では29台で運用開始し、EC事業の成長に応じて順次拡張する考え。

　加えて、導入するロボ棚の高さを従来の1・2倍に変更し、保管スペースを増やしたことで、保管効率の向上を目指す。

　なお、新拠点は2月14日に竣工式を済ませている。