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7&iとNTT東 被災者の買い物支援開始、ネット環境・専用端末を無償提供

2011年 7月14日 11:16

 セブン&アイ・ホールディングスはNTT東日本と包括提携を結び、その一環として東日本大震災の被災者向けに買い物支援サービスを行なう。ネット環境を無償整備した上で、無償貸与する専用端末「光iフレーム」によるネット販売で生活雑貨や食事宅配などを販売し、被災者が簡単に買い物ができるようにする。同形式の買い物支援は1月から自治体などと高齢者を対象に実証実験を始めており、そこでのノウハウを生かす。まず7月下旬から宮城・山元町の仮設住宅で実施。今後、対象地域を広げる。

7&i.JPG 7&iはNTT東と店舗や光回線など両社インフラの相互活用で包括的な協業を結んだ。一環として開始するのが、東日本大震災の被災者への買い物支援(右図参照)。NTT東が仮設住宅に無償で無線LAN環境を構築し、専用のタッチパネル型アンドロイド端末「光iフレーム」を仮設住宅全戸に無償貸与する。

 「光iフレーム」にはネットスーパー(イトーヨーカドー)や食事宅配(セブンミール)、総合通販サイト(セブンネットショッピング)など7&iのグループ会社が運営する通販サイトを簡単に利用できるアプリが登録されており、被災者はネット販売で簡単に生活必需品などを購入、商品が宅配される仕組み。「光iフレーム」では通販のほか、自治体による情報配信なども行う予定。

 7&iとNTT東は今年1月からUR都市機構などと都内の賃貸住宅などに住む高齢者を対象に、「光iフレーム」を配布して、ネットを介した地域情報の提供や買い物支援など、被災者向けに今回、実施する支援策に近い形の実証実験を開始しており、そこでのノウハウなどを生かす考え。

 7月下旬から、宮城・山元町のナガワ仙台工場内の仮設住宅118戸でスタート。今後は被災した県の自治体と調整した上で展開先を広げる。

 両社はこのほか、セブンイレブンやイトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズなどグループ店舗に光回線を引き公衆無線LANを提供、スマートフォンなど対応端末を使って店内でネット接続が可能となる「7&iの店舗のWi―Fi(無線LAN)拠点化」やセブンイレブン店舗に非常用電話設置や非常時に先の公衆無線LANを無償開放する「災害時のセブンイレブン店舗の『情報ステーション』化」、7&i店舗でNTT東のネット接続サービスの申込受付などを行う「販売連携・共同プロモーションの推進」でも連携していく。

 7&iはNTT東との連携で通販子会社、セブンネットショッピングなどを介して、店内でネットを利用する客への電子クーポン券配信や楽曲などデジタルコンテンツ販売、店内客から収集した各種情報によるネット販売事業の強化などを進めたい狙い。



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