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三井倉庫、中国でのECを支援、サイト構築から決済までワンストップで提供

2012年 2月 9日 14:25

大手物流会社の三井倉庫(本社・東京都港区、田村和男社長)は、中国でネット販売を始めたい通販企業やメーカーなどを支援するサービスを始める。グループの総合力やネットワークを活用し、通販サイトの構築から顧客対応、物流、決済までをワンストップで請け負うことで、マーケットの拡大が期待される中国のネット販売市場に日本の中小企業が参入する手助けをする。

新たに始めるのは「FLEXPRESS(フレックスプレス)中国通販プラットフォームサービス」。

 三井倉庫の上海子会社が現地の倉庫業務や通関などの輸出入業務を行うほか、中国のネットビジネスには欠かせないICPライセンスを持つ関連企業がネット販売事業者となって、「タオバオ」など中国の大手仮想モールへの出店支援や、自社通販サイトを開設する。

 足回りについては、例えば上海市内はヤマトホールディングスの「宅急便」、大都市は中国の運送会社である中通、それ以外の地方都市へは中国郵政を活用するなど、配送エリアや求める品質・コストに見合った物流企業を選定して中国全土に商品を届ける。

 一方、マーケティングやコールセンターなどのカスタマーサポートは、主に提携先の日系企業と連携。決済面は現地の決済サービス「アリペイ」の仕組みを活用する。

 「物流と商流、金流(決済)を一貫してサポートできるのが強み」(三井倉庫)とし、繁雑な業務の多さから中国展開をためらう日本の通販企業やメーカーなどに対して、グループを挙げて支援する。

 ただ、ネット販売で成功するためには一定のブランド力が不可欠なことから、三井倉庫では現地の展示会運営会社などへの橋渡しや、テレビ通販も販路のひとつとして提案できる体制を整えることにしている。

 中国に現地法人などを持つ大手企業に対しては、プラットフォームサービスの一部機能を提供することもできるという。

 同社では、大手日用品メーカーの中国向け通販の支援業務を昨年7月にスタートしており、ネット販売の受注拡大にも貢献しているようだ。

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