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山本海苔店 通販専任部署を開設、SNS活用し、ファンを開拓

2012年 4月26日 19:34

051.jpg海苔加工品などの製造・販売を行う山本海苔店は昨年から専任部署を開設し、通販事業の強化に取り組んでいる。これまで実施していなかったレスポンス広告の実施やSNSを活用したファン作りなどを行い、新たな顧客を獲得していく考え。

  これまで同社は外商部が紙媒体の通販やネット販売などの運営を兼業で行っていた。同社の通販の位置付けも実店舗から離れた顧客の買い物を補完する目的が強かったが、昨年6月1日に成長分野への投資として、通販に特化した"攻め"の施策を展開するための「ダイレクトマーケティング営業室」を設置した。

  開設後、同部署でまず取り組んだのが広告・宣伝活動。ネット、新聞などへの広告出稿を行い、同社が通販を行っていることを広くアピールしていった。

  「顧客情報の件数をまず上げることからだった。これまで新聞広告はブランドイメージだけだったが、商品情報も載せたレスポンス広告も出すようになった」(同社)とする。

  広告変更後は通販事業全体(DM、電話注文、ネット)の金額ベースで5%以上の伸びがあったという。

  現在、ネットでの取扱商品数は季節品なども含めて約200アイテムとなっている。昨年12月26日にはプロ仕様の業務用海苔をネット限定で取り扱うページ「築地市場店オンラインショッピング」も開設した。従来品よりも、しっかりとした堅さがあり崩れにくい仕様で、50枚入りを取りそろえている。一般消費者からの評判がよく、リピーターもついた人気商品となっている。

  同社はコーポレートサイトの中でネット販売を行っているため、ブランティングの観点から大幅なリニューアルなどは実施していないが、これまで使っていなかった「通販」というキーワードをSEO対策としてサイト内にちりばめていくことも考えている。

  また、通販サイトではリスティングによる送客強化も図っている。通常はクリック課金だが、業者と組んで完全成果報酬型のリスティングを実施。また、昨年からフェイスブックやツイッター、ファンサイトなども活用しSNSでの集客にも取り組んでいる。「商品モニタリング募集なども行い、ファンを作っている。ファンがブログでサイトを紹介してくれることもあるので露出機会は増加している」(同社)とした。

  今後はリアル店舗との連動企画も検討。現在、日本橋本店がハトバスツアーの見学コースにもなっているので、その中で「海苔の食べ比べ」などのイベントを行い、それをネットで告知・紹介し新たな客層を取り込んでいくことも考えている。
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