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JALUX、カタログ発刊テコ入れ

2015年 7月23日 15:23

JALUXは今期から一部カタログの統合や別冊化を実施している。また、通販サイトの利用者数拡大に向けて紙媒体利用者をネットに送客するための取り組みも強化している。

 今期、同社では機内誌の通販ページを冊子化した「FLIGHT SHOP」の発行を休止し、既存カタログの「JALWorld Shopping Club」を増ページする形で2つを統合した。雑貨商品の集約を図っているという。

 また、グルメカタログの「グルメ・ファーストクラス」では毎号掲載の定番品で特にリピーターが付きやすいアイテムについて、タブロイド版の特別チラシ「グルメ・ファーストクラスプラスワン」として別冊化を実施した。創刊号では「薄焼きピザセット」(税込価格5130円)や、「四万十きざみうなぎ」(同6264円)など約20商品を厳選して掲載している。自家需要に適していてリピーターが付きやすい商材は本誌と切り離して訴求し、逆に本誌ではページ数を維持しながら季節商材やこだわりの強い商品を丁寧に見せていくという。

 「まだ前年対比で大きな変化はないが、少し時間はかかるだろう。本誌に(掲載)実績のない新規商材を入れるのはチャレンジの面もあるので精度が上がるのはこれからだろう」(同社)とした。

 さらに、昨年第3四半期に重衣料を中心に苦戦した秋冬商戦の巻き替えしに向けて、今年から11月末ごろをメドに「真冬号」を発刊することも計画。現在は秋冬商戦について9月初頭に「秋号」、10月末に「冬号」を出しており、10月末に発刊した後は次の1月上旬発刊の「新春号」まで3カ月のインターバルがある状態だった。

 今期から「真冬号」を発刊することで、年間発行回数は合計8回となり2カ月に1回のペースで顧客にアプローチすることができるようになるという。発行数は最少部数に絞った内容だが、秋号から掲載している重衣料や冬号で掲載したお節商品などの再販促を図っていく考え。「顧客とのタッチポイントの感覚を短くするテスト的な実施。寒い時期にピンポイントで(重衣料などを)打ち出すことが有効かどうかを見極めたい」(同社)とした。

ネット誘導も課題

 また、以前より取り組んでいる紙媒体からネット販売への顧客誘導も強化している。現在の同社の通販事業におけるネットからの注文比率は約3割で、残りは電話、FAX、郵便が占めており、「これまでもネット利用の案内はカタログ上で行っていたが、そのメリットが分かりにくかった。今期から具体的に特典も示しながらネット誘導を強化したい」(同社)とする。

 昨年より機内誌の巻頭ページで、機内WiFiが利用できることを告知してスマホなどを使ってフライト中にその場で通販サイトが利用できることをアピール。今期からは期間限定で機内WiFi利用者が通販サイトで10%割引クーポンを利用できるほか、一部の商品については通販サイトでの購入に限りボーナス特典として100マイルを付与する企画も始めている。機内誌「JAL SHOP」の5、6月号では「ミニウォレット」や「ビジネス2WAYバッグ」「唐芋レアケーキオンパレード」の3商品をバイヤーお勧めのボーナス特典アイテムとして機内誌に掲載している。紙媒体の読者を紙面コンテンツからネットに誘導することを狙う。

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