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創刊カタログ拝見・セシールの「Fizz」 ネット中心の展開視野、コーディネート提案強化

2010年 4月 1日 16:59

 セシールは3月23日、F1層女性向け新ブランド「Fizz(フィズ)」の専用カタログを発行した。20代後半の働く女性をメーンターゲットにしたもので、OLの生活シーンを勘案した商品紹介やコーディネイト提案などを意識した誌面構成としているのが特徴。同ブランドで、F1層休眠顧客の掘り起こしを進め、さらにネットへの誘引につなげる考えだ。

 カタログ「フィズ」は、既存顧客向けに展開。既に接点を持つ顧客へのアプローチの方が、全くの新規を獲得するよりも効率的だということがある。既に展開しているF1層向けの「NORA(ノラ)」および「ANITA ARENBERG(アニタ・アレンバーグ)」は、新規顧客の獲得を狙いとしたもので、前者が店舗および卸、後者がネットを中心に活用。これに対し、「フィズ」では、自社の強みを生かすことができ、既存顧客になじみのあるカタログを使い休眠復活につなげる戦略のようだ。

 「フィズ」では20代後半をメーンに20―30代で子供のいない女性をターゲットに設定し、カットソーを中心に全身コーディネイトができるような形で商品を展開。価格も商品の約6割を3,000円未満に設定している。

 カタログ誌面では、OLの日常生活を意識した構成としており、出勤時、会議、アフターファイブ、休日といったシーンに応じた形で商品を提案する「"女子な"1週間実況中継」のコーナーを巻頭に掲載。このほかにコーディネイト提案にも力を入れており、「ラクしてオシャレな『重ね着手帖』」では、Tシャツとショートパンツ、ストールなど、1万円未満でおさまる休日向けのファッションコーディネイトを提案。さらにページ端に切り込み線の入った商品写真を載せ、顧客が自由にコーディネイトを試すことができるようにするといった工夫を盛り込んだ。

 一方、カタログの発行は年1回とし、ネットで順次新しい商品を投入していく。ネットを活用した旬な商品の展開については、既に「アニタ・アレンバーグ」でノウハウを蓄積しており、このほかにもネット専用商品の投入も計画。ゆくゆくはネットをメーンとした展開としたい考えのようだ。
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