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MonotaRO 物流拠点に新インカム導入、聞き逃しの再確認可能に

2017年 1月20日 13:02

071.jpg 「聞き逃した指示をいつでも"文字"で確認できる」。電動工具や物流用品などのBtoB通販を行うMonotaROは今春にも自社倉庫内で働く作業員に新たなインカム(内線通話器)を導入する。IPネットワーク経由で音声通話を行うため、音声の乱れや途切れがなく聞き取りやすく、また、インカムの音声を認識して"文字化"する機能で聞き逃した連絡事項や指示をいつでも文字で確認できるという特徴があり、昨秋に実施した実証実験の結果、物流拠点内の従業員間の連絡が従来よりもスムーズとなったため、本格導入を行うことにしたという。

 同社では昨年9月に1カ月間に渡って、大型物流拠点「尼崎ディストリビューションセンター」の庫内作業員にアドバンスト・メディアが提供するインカムやトランシーバー、携帯電話、PHSなどの業務端末を1台のスマートデバイスに集約できるクラウド型通話サービスアプリケーション「AmaiVoice INCOM(アミボイス・インカム)」とそれに対応する音声認識・音声対話専用のバッチ型ウェアラブルマイクデバイス「AmaiVoice Front(アミボイス・フロント)WT01」を導入し、効果などの実証実験を行った。
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 同社では従来まで拠点内の連絡手段として特定小電力トランシーバーを使用しており、フロアをまたいだ通信がつながりにくかったり、音声が悪く聞き取りにくかったり、雷やトラックなどの電波障害でつながらないなどの問題があったが、新たに導入した機器により、そうした問題が大幅に改善したという。

 具体的には「アミボイス・インカム」はIPネットワークに接続して音声通話を行うため、離れた場所にいても音声の途切れや乱れがないこと。さらに「アミボイス・フロント」の利用で庫内の音が聞き取りにくいエリアでもクリアな音声でやりとりすることができるようになった。さらに一斉同報のインカム通話を音声認識機能でテキスト化でき、音声とともに通話・時間・発話者のテキスト情報を各人の端末とPCブラウザに表示する機能で、聞き逃したインカム通話の履歴をスマートフォンなどのデバイスから確認できるようになり、現場間の連絡漏れが軽減、業務がスムーズになったという。

 昨秋の実証実験での成果を踏まえて、MonotaROでは今春に新設する茨城の物流拠点「笠間ディストリビューションセンター」に「アミボイス・インカム」および「アミボイス・フロント」を本格導入する予定で今後はインカム利用に加えて、1対1通話やグループ通話などでも利用なども行い、さらに業務改善を進めたい考えだという。

 なお、アドバンスト・メディアによると「アミボイス・インカム」および「アミボイス・フロント」はMonotaROのほか、現在、複数の事業者が実証実験中だという。今後、通販事業者などへの導入を進めていきたい考えだ。

 「アミボイス・インカム」の導入費用は初期費用が5万円。月額費用は1ユーザー(300ユーザーまで対応)あたり1000円で通話に加えて、「音声のテキスト化機能」を追加する場合は別途500円を徴収する。また「アミボイス・フロント」は1台税抜3万3000円。「アイミボイス・インカム」単体でも利用可能だが、最大の特徴である音声のテキスト化を行う場合は、専用に開発した「アミボイス・フロント」を合わせて使用する方が成果が出やすいとしている。


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