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千趣会イイハナ、「母の日商戦」DM活用し売上高15%増、「遊びの要素」随所に

2010年 6月17日 16:49

  4-1.jpg千趣会イイハナの今年の母の日商戦期の売上高は、前年比15%増と大幅な増収だった。先行販売期間に新たに実施した、ネットにダイレクトメール(DM)を組み合わせたキャンペーンが奏功し、同期間における受注は前年の約3倍を達成。キャンペーンにおける購買件数も目標値を63%上回るなど好調で、先行販売期間に十分な数の受注を獲得できたことで商戦期本番のトレンドの予測精度が向上、増収につながったようだ。

 
 同社では3月以降激化する「母の日商戦」のトレンドを把握する目的で、2月13日から約一カ月間、先行販売を実施。昨年の実績客にDMを発送しキャンペーンサイトへの誘導を行った。昨年も同期間にDMを活用した先行販売を実施し、9分類にセグメントしたユーザーに違うURLを振るなど追跡可能にして、全商品を5%引きにするキャンペーンを行ったが、「なかなか集客に結びつかなかった」(杉本伸二統括マネージャー)という。
 
 そうした背景から、今回はDM自体に仕掛けを施した「1000円割引キャンペーン」を実施。DMは、赤いフィルムを使った仕掛けが特徴の「Pop'nWeb(ポップンウェブ)」を採用。カードには特設サイトへのURLやキャンペーンに参加するための抽選番号を記載して、キャンペーンへの興味を喚起した。
 
 サイトは赤いフィルムを使うことで抽選結果が分かる仕様にするなど「遊びの要素」(同)を盛り込んだ。「ワクワク感」を作り出すため、あえてページ数も増やしたという。「抽選中」という文字もわざと数秒間表示する仕組みにし、ユーザーが参加して楽しめる仕掛けを意識した。
 
 こうした仕掛けが奏功し、DMを使った同キャンペーンでの購買率は前年の約3・5倍となる7%を実現。購買件数は目標より63%増加の7670件を達成した。DMの総発送数は公表していないが、4回に分けて発送した効果でキャンペーンへの参加率は右肩上がりで推移した。
 
 母の日商戦はここで得たデータを基に仕入れを実行。最有力と見られる売れ筋商品のほか、2、3番手と想定した商品の品揃えも充実させるなどし、前年比15%増と好調に推移したという。次回は再アプローチを厚くするなどして参加率をさらに向上させ、売り上げにつなげる構えだ。

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