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ニトリホールディングス 島忠にTOB実施へ、ECでは会員・物流の連携図る

2020年11月 5日 07:20

 ニトリホールディングスは10月29日、ホームセンター事業を手がける島忠に対して11月中旬をめどに公開買い付け(TOB)を開始することを明らかにした。全株式の50%以上の取得を目指しており、島忠を経営統合して子会社化することで、実店舗事業やEC事業、商品開発などの様々な分野で協業し、販売体制を強化することを目指している。

 
 ニトリでは以前より、M&Aを通じたホームセンター業界への新規参入を検討しており、消費者の生活スタイルの変化に伴い、従来からの家具やインテリア用品の販売に加えてホームセンター商材や一般商材への事業領域の拡大を目指していた。

 島忠を経営統合することでのシナジー効果として、全国展開の実店舗事業に加え、EC事業での販売体制の強化についても見込んでいる。ニトリは2020年2月期のEC売上高が443億円で、アプリ会員数が780万人。今期については売上高が前期比10%増の710億円、アプリ会員数では同15%増の900万人を計画している。実店舗などの利用者も含んだ会員組織の「ニトリメンバーズ」会員数は延べ約4000万人となっており、現在はニトリ独自のポイント制度を取り入れているが、今後は島忠との共通ポイントを導入することで、島忠の通販サイト利用者である「シマホネット会員」との相互送客や新規顧客獲得を促進する計画。

 また、物流においてもニトリでは、現状、EC経由の商品を全国11カ所の発送センターを通じて顧客へ配送している。島忠でも家具・インテリアのECを行っているが、両社の物流機能を共同活用することで効率化が図れるとする。特に家具に関してはニトリが全国でカバーしている配送網を活用することで、組み立て・設置、既存家具の引き取りサービスなどについて、島忠が現行で顧客に対して負担しているコストよりも安価な水準で提供することができると見込んでいる。

 そのほか、商品施策では、島忠が来年までの中期経営計画において掲げているPB開発への着手について、取扱商品の9割をPBで占めるニトリの商品開発ノウハウを組み合わせることでその取り組みを強化できると見込んでおり、加えて、両社の商品群による相互補完で住環境のエクステリア・インテリア双方に対する顧客ニーズをカバーできるとしている。

 なお、島忠を巡っては同じくホームセンター事業を行うDCMホールディングスが10月5日から11月16日までの期間でTOBを行っているが、ニトリではDCMが提示している1株当たり4200円を上回る5500円の買い付け額を設定。ニトリでは島忠の全株式の50%以上の取得を目指しており、買い付け代金総額は2140億円以上を見込んでいる。

 
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