東武鉄道は3月27日、鉄道グッズや体験イベントのデジタルチケットなどを取り扱う東武グループの仮想モールとして「TOBU　MALL(トウブ・モール)」を開設する。同社がEC事業を行うのは今回が初めてとなる。

 













　同モールは東武グループ共通ポイントの「TOBU　POINT(トブポ)」会員向けの新サービスとして、展開するもの。2022年12月時点での同アプリ会員数は約30万人となっている。同モールは同アプリの会員であれば登録不要で利用することができる。商品の購入でポイントが貯まり、同モールをはじめ、東武百貨店や東武ストアなどの実店舗での買い物にも1ポイント=1円で利用することができる。ポイントの付与率は出店店舗や商品によって異なり、一部除外品もある。

　オープン当初は東武グループ各社を中心に出店する予定で、東武バス、東武百貨店、東武トップツアーズ、東武ホテルマネジメント、日光金谷ホテル、東武商事、東京スカイツリー、東武動物公園などがある。開始時の出店数は約10～15店舗ほどを予定。グループ外の企業も出店できるような仕組みとなることが予想されるが、その詳細や出店費用などについては未定となっている。

　出店者の主な取扱商品は鉄道・バス関連グッズ、鉄道体験イベント、レジャー施設入場券、ホテル関連商品、生活雑貨などを予定。東武グループレジャー施設の入場券をデジタルチケットとしても販売していく。

　今回のモール開設に当たっては、これまで同ポイントを利用できる施設が近くになかった顧客などの利用を見込んでおり、同ポイントを日常的に使える売り場を設けることでサービス価値向上を図る狙い。東武グループならではの体験商品を造成・販売していき、各種リテール商品の新たな販路開拓を推進する考え。デジタル市場での成果をグループ収益の柱の一つとして捉えていく。