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郵便事業会社、中国向け仮想モールに本腰

2010年10月21日 11:48

7men.jpg 郵便事業会社(JP)は、中国消費者向けの仮想モール「JapaNavi(ジャパナビ)」の展開拡大に本腰を入れる。11月に予定するシステムのバージョンアップを受けたもので、翻訳等の機能強化、出店料の見直しなどで、出店事業者の獲得を推進。香港や台湾の消費者向けの展開も始める。現在、同仮想モールには、日本企業15社が出店しているが、営業活動を積極化させ、年度内をメドに出店事業者数を50社にまで拡大させたい考えだ。

 「JapaNavi」は2007年7月に中国郵政集団公司と締結した国際事業の強化に関する覚書に基づき、08年8月に開設した中国消費者向けの仮想モールで、三越やサンリオなどブランド力のある日本企業8社でスタート。その後、上海万博開催に合わせる形で、出店事業者を15社にまで増やしているが、システム的な問題などから、急速に展開を拡大することが難しかった。

 11月からの新システムでは、中国語の自動翻訳や出店事業者側で自由にサイトをデザインできるようにするなど新機能を追加。また、バックオフィス系でも、送り状の自動印字機能のほか、出店事業者がメールで中国顧客からの問い合わせ等に直接回答できるようにするなど、出店事業者側の業務効率化も図る。

 これまで中国の顧客からの問い合わせについては、現地のコールセンターを経由し出店事業者に伝達、回答も現地コールセンターを介して行う形だったが、メールで直接やり取りをできるようにすることで、問い合わせから回答までの時間を短縮させ、販売機会損失の抑制などにつなげる。

 現状「JapaNavi」は、まだ出店事業者が少なく商材にも偏りが見られるが、JPでは、使い勝手を向上させたシステムのバージョンアップを機に、幅広い商材を扱う出店事業者の開拓を進める意向で、11月以降、月額10万円のサイト維持費用を5万円に引き下げるなど、より出店しやすい形にする。

 また、11月からは、対象地域も台湾や香港、マカオ、シンガポールに拡大。さらに英語版サイトを設け欧米向けに展開することも構想する。

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