全日空商事は2月20日、グループ共通の新ブランドとして「ANA　FINDS(エイエヌエーファインズ)」を立ち上げ、食品やバッグ、雑貨など合計67商品を発売した。約1年半をかけて構想・準備したもので、空港売店事業などを手がけるANAFESTAやギフト事業などを行うANAフーズとのグループ合同の取り組みとなっている(画像は新ブランドを発表する國分社長(中央))。

　同ブランドは、「ほしい、が見つかる。」をコンセプトにしており、ANAグループのネットワークを活用して日本や世界各地からバイヤーが選りすぐったこだわりの商品やオリジナル商品を展開するというもの。仕入れ商品を中心とした「グルメ」(40商品)をはじめ、独自開発の商品をラインアップした「バッグ&トラベル」(13商品)と「ライフスタイル(雑貨)」(14商品)の3カテゴリで構成している。

　同ブランドの立ち上げに際しては、全日空商事のビジネスバッグブランド「ANA　DESIGN」のほか、ANAフーズの食のセレクトブランド「A―selection」や「旅する食卓」といった各事業の既存ブランドを新ブランドに一本化している。

　まず、グルメにおいては、今回のブランド開設に合わせてすべて新規で開拓した商品を展開。「ご飯のお共」と「お酒のおつまみ」を意識したラインアップとなっており、ビン、缶、袋の3形態で農畜水産品を販売。各地域のそれぞれの主原料を使用した商品や名物料理を軸にしている。主な商品では北海道の「いかめし」(2個入りで1315円)、沖縄の「ジーマーミ豆腐」(3個入りで756円)などがある。今後は仕入れだけではなく、オリジナル商品を開発することも視野に入れる。

　バッグ&トラベルでは、働き方の変化に合わせたものや、ビジネス用途だけではなく、普段使いもできるデザイン・仕様を採用。また、基本的にはビジネスマンである男性向け商品が多いものの、女性でも使いやすいようにトートバッグや薄型のバックパックも取りそろえた。主な商品では「Athlete　3WAY　ブリーフバッグ」(3万3000円)や、「Traveler　エクスパンダブル　トートバッグ」(3万円)などがある。

　雑貨では京都の「kuska　fabric　ラインタイ&ポケットチーフセット」(2万5700円)や、富山の「能作　片口&ぐい呑　2客セット」(2万4000円)などがある。

　これらの商品については、自社通販サイトの「A―style」や各空港売店で販売していく。

メディアサイトも使い認知拡大

　なお、同日に羽田空港内で開催された記者会見では全日空商事の國分裕之社長などが登壇。

　國分社長は「グルメ、トラベル、ライフスタイルの商品を一つのブランドの中で展開することで新結合ができ、新たな商品開発が期待できる」と説明。結果的に、生産元である各地方経済の活性化にもつながるとの見解を示した。

　そのほか、販促に向けては、専用のブランドサイトを立ち上げており、コンセプトやそれぞれの開発指針、こだわりなどを発信。通販サイトへのリンクも貼っている。

　加えて、メディアプラットフォームの「note」も活用して「FINDSメディア」も立ち上げ。ブランド開設のストーリーや著名人のインタビューといった記事を定期的に投稿して、認知度の向上や集客につなげていく考え。