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"Wiiコマース"の注目商品 似顔絵のシール・スタンプ

2010年12月 5日 21:11

「Mii」データ活用、くちコミ効果期待

任天堂および任天堂グループ企業のWiiの間、千趣会が連携し、11月1日からスタートした家庭用テレビゲーム機「Wii」を使ったショッピングサービス「Wiiの間ショッピング」。同ショッピングサービスでは、家族で楽しめることにスポットを当てた商品を展開するのが特徴だ。その中で「Wii」ならではの特徴を活かしたキラー商品として期待しているのが、「Wii」ユーザーの似顔絵をあしらったシールやスタンプだ。
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 「Wiiの間ショッピング」は、映像販売やイベント情報提供などWiiユーザー向けのコンテンツ「Wiiの間」の物販サービスとして展開する。「Wiiの間」は、お茶の間などの仮想空間になっており、この中でユーザーが予め登録する「Mii」と呼ばれるアバターが色々な表情や行動を見せる。

 「Wii」ユーザーの似顔絵をあしらったシールやスタンプは、この「Mii」のデータを活用したもので、ショッピング画面で「Mii」の表情や自分の名前などを選択・入力して注文すると、シールやスタンプになる仕組み。シールは7種類あり、価格は2700~3900円。スタンプは木材や金属などに押印できるタイプで1575円、紙用のタイプで1050円になる。

 このシールとスタンプは、任天堂とWiiの間社、千趣会、シヤチハタが共同で企画。シールの製作を千趣会、スタンプの製作をシヤチハタが担当するが、両社が保有するスキームを応用しているのが特徴だ。

 例えば千趣会では、以前から販売している子供の入園・入学時に持ち物に名前を貼付する「お名前シール」で、顧客が名前を登録する仕組みを持っており、「この技術、フローを使い、『Mii』の画像が入れば商品になるという発想で作った」(中山茂EC事業開発部長)。同様にシヤチハタも、webから顔絵や名前を登録できる持ち物押印用のスタンプを展開している。

 「Wii」の独自コンテンツ「Mii」を使ったシールとスタンプは、こうした基盤をもとに商品化されたものだが、商材としてのメリットは、「話題やくちコミの材料になること」(同)とする。

 これについては、テレビ画面を見ながらシールやスタンプにする「Mii」の表情などを選ぶことで、家族の会話が弾むといったシーンが方向性のひとつ。さらにスタンプやシールがどちらかというと人に見せて楽しむものであることから、実際に持ち物に貼付されたシールなどを見た友人や知人を足掛かりに、「くちコミが広がることも期待できる」(同)わけだ。

 「Wiiの間ショッピング」はスタートからおよそ1カ月しか経過しておらず、まだ全体の受注件数は少ないようだが、その中でも「『Mii』のシール・スタンプについては反応がある」(同)という。同商品を起点にくちコミが広がり、「Wii」ユーザーの拡大や、ネット接続率の向上、「Wiiの間ショッピング」の利用促進などにつながるか、今後の動向が注目される。



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