ジャパネットグループがベルギーサッカークラブに出資、STVVの2位株主にBS局で試合放送や観戦旅行も

2025年07月24日 14:55

2025年07月24日 14:55

 ジャパネットホールディングスは7月18日付でベルギーのプロサッカークラブ「シント=トロイデンVV(STVV)」に出資、資本業務提携を締結した。出資額は明らかにしていないが、出資比率は19・9%で、DMM.comに次ぐ第2位株主となる。


0724145534_6881cad63dc43.jpg ジャパネットHDの髙田旭人社長はSTVVとの資本業務提携について、「(プロサッカークラブの)V・ファーレン長崎を経営してきたが、日本人選手の海外志向は強く、なかなか(海外クラブへの移籍を)止められない。ビッグクラブを作るには経営面でもなにかを変える必要があると思い、海外クラブとのマルチオーナーシップを考え、今年に入っていくつかの欧州のクラブに足を運んでいた」なかでSTVVの話を聞く機会があったといい、「想像以上にすごいことをやられていると驚いた。ゼロからどこかのクラブを改革していくよりも、すでに積み上げられたものがあるところに関与していく方がよいと考えるようになった」(髙田社長)とし、参画を決めたという。

 資本業務提携でSTVVとV・ファーレン長崎の両クラブを強化していきたい考え。具体的には選手の獲得・強化での連携やV・ファーレン長崎のコーチ陣をSTVVに派遣して人的交流を図ったり、オフシーズンなどで両クラブ間でシーズンマッチをしたいとする。また、「コーチ陣のほか、ビジネス人材を含めて、欧州サッカーを学ばせてもらいたい」(同)とする。スポンサーの獲得についても連携。「我々は長崎でどんなことをすることがスポンサーさんにとってよいのか(を考えて営業しており、そうした取り組みの)横展開をしたい。逆に多くの日本企業をスポンサーとしているSTVVの力を借りたい」(髙田社長)とする。

 また、ジャパネットグループの事業・サービスを活用してサッカーの魅力を広げていきたいとし、具体的にはジャパネットグループのBS局「BS10」でSTVVの全試合を放送したい考えで現在、交渉中という。なお、試合中継以外にもSTVVに関する番組の制作も検討しているという。

 このほか、ジャパネットたかたで販売する豪華客船によるクルーズ旅行で、欧州でサッカーを観戦するツアーを企画・販売することも視野に入れているという。手始めにSTVVのスポンサーである日本の企業向けにツアーを企画する考え。

 DMM.comは2017年11月にSTVVの経営権を取得。22年にマルハン東日本カンパニー、23年にはセプテーニ・ホールディングスが出資しており、今回のジャパネットHDの出資でDMMグループを含めた4社による出資体制となる。ジャパネットHDは第2位株主だが、「もっと深く関わっていくことも検討したい」(同)としており、今後、さらに出資比率を高めていくことも視野に入れているようだ。

 なお、ジャパネットHD以外の各社の出資比率は明らかにしていない。

カテゴリ一覧