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ヤマトマルチメンテナンス、延長保証サービス開始、家電ネット販売向けに

2011年10月 6日 08:37

"安心感"で拡販支援

クロネコ.JPGヤマトホールディングスグループ企業でリコール製品の回収などを手掛けるヤマトマルチメンテナンスソリューションズ(YMM=本社・東京都江東区、金井宏芳社長)は10月1日から、ネット販売向けの家電延長保証サービスを始めた。保証会社のプロダクト・ワランティ・ジャパン(PWJ=同・東京都千代田区、田渕正輝社長)と提携して展開するもので、YMMの製品回収ノウハウ、PWJの家電保証ノウハウを融合したシームレスなサービスを提供。"安心"を切り口に、家電ネット販売事業者の拡販を支援する。

10月1日からYMMが始めたのは、「クロネコ延長保証サービス」。メーカー保証期間が経過しても購入後5年間、無償で製品の回収・修理に対応する「スタンダード」と、「スタンダード」に落下などのトラブル的な故障に対応した「プレミアム」の2コースがある。加入料は「スタンダード」が製品価格の5%、「プレミアム」は同8%前後。対象は、1万円未満の製品やサプライ品を除くデジタルカメラやパソコンなどの家電製品になる。

 顧客が商品購入時に延長保証サービスに加入すると、YMMが保証書の内容を閲覧できるサイトのURLとIDをメール送信。紙の保証書の場合、紛失してしまうこともあるが、ネット上で確認できるようにした。また、故障が発生した場合には、メールのほか、PWJと共同のコールセンターで問い合わせに対応。保証対象の故障であれば、ヤマト運輸の「宅急便」で製品を回収(無料)し、1、2週間程度で修理した製品を顧客に届ける。

 延長保証の契約は、YMMとPWJ、顧客の3者間契約で、ネット販売事業者はサービスの販売代理を担当。ネット販売事業者としては、加入に応じた手数料が入るほか、アフターサービス関連業務の負担軽減、CS向上による拡販効果などのメリットがある。

 YMMによると、家電量販店などではすでに延長保証サービスが定着しているが、ネット販売で延長保証サービスを扱っているところは少ないのが実情。ネット販売利用客の約6割が延長保証サービスに加入したいと考えているのに対し、実際の加入率は1、2割程度だという。

 YMMではこうした状況を踏まえ「クロネコ延長保証サービス」を展開。テスト段階では、同サービスを導入したネット販売事業者の延長保証サービス加入率が上がったほか、顧客からもどこの通販サイトで加入できるのかといった問い合わせがあったという。家電ネット販売は価格的な魅力で利用が拡大しているが、今後、アフターサービス等の安心感が、顧客が購入サイトを決める判断材料となっていきそうだ。

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