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アスカコーポレーション 健食の不適正表示発覚、JAS法違反、農水省の改善指導に従わず

2010年 1月 7日 19:10

 農林水産省は12月18日、健康食品の不適正表示でアスカコーポレーション(アスカ)及びジュポンインターナショナル(ジュポン)にJAS法に基づく指示を行った。農水省は立ち入り調査時に表示の改善を指導。アスカは包材の変更やシール対応を行ったとしているが、その後の農水省の買上調査により不適正な表示をしたまま継続して販売していたことがわかった。
 
 問題は09年7月に発覚。農水省の「食品表示110番」へ寄せられた1件の情報提供を受け、農水省は、08年8月6日に立ち入り調査を実施し、不適正表示を確認しシール対応などで改善するように口頭で指導した。アスカは「9月20日までには全ての商品で表示の改善が終わったと担当者から報告を受けた」(担当者)とするが、農水省が買上調査を行った結果、対象となった25品目中18品目で9月20日まで不適性表示の改善が行われず販売が継続されていた。また1品目について12月2日まで不適正表示を認識しながら販売が継続されていた。「改善するとしたのにきちんとやっていなかった。不適正表示の事実に加えてこれも問題点と認識している」(農水省)。

 このため表示主体主のアスカと、アスカの要請でレシピを提案したジュポンを表示の内容を決定したとして社名を公表。不適正表示が行われていた健康食品25品目は合計39万9,821袋を販売した。

 このうち2品目で格付けマークがないにも関わらず商品ブランドに「オーガニック」を使用。コラーゲンを使用した飲料など農畜産物加工品23品目で、有機原料をわずかしか使用していないにも関わらず商品名に「オーガニック」などと表示し内容物を誤認させた。また、「オーガニック原料を使用」とする強調表示や事実と異なる原料原産地表示があったほか、使用した「大麦」で禁止されている遺伝子組み換え表示を行っていた。

 アスカは12月18日から商品の無償交換を実施。健康食品のほとんどをオーガニック名称で展開しており売上比率は7%を占める。交換に関するコストは「不明」(担当者)とした。

 今回、JAS法に基づき容器包装を対象に改善を指示したが、農水省ではカタログや通販サイトでも「オーガニック」と表示して販売していることを確認。消費者庁や警察庁へ情報を提供した。健康志向やロハス傾向などで訴求力が高いとされる「オーガニック」表示なだけに、問題は拡大しそうだ。
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