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アマゾンジャパン、モール出品者発送品でも速配対応受付時間のカウントダウン表示スタート

2016年 3月31日 14:54

アマゾン強化.jpg アマゾンジャパンが展開する仮想モール事業「マーケットプレイス」の出品者向けの拡販支援策を強化している。当日配達など速配に対応している出品者の「商品配達日」について、直販商品などと同様に、当日・翌日配送に対応可能な注文締切時間を逆算して、カウントダウン形式で表示できるようにした。速配の有無は消費者の購買行動に大きく影響するため、同社では一昨年からそれまでアマゾンの直販商品などでのみ実施していた当日・翌日配送の「配達予定日表示」を自ら商品を発送する出品者でも記載できるようにしている。今回の施策は速配の販促効果のアップを狙ったもので、これにより出品者の拡販を支援したい考えのようだ。
 
 アマゾンジャパンは3月25日から、同社が定めた一定の基準を満たす出品者のみが実施できる受注日の当日および翌日に配送する速配サービス「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」を使用した商品配送について、これまで受注時の商品詳細ページに"予定日"と記載していた配送日の"確定日"を明示できるようにした。
 
 その上で「○日にお届けするには、今から○時間○分以内注文を確定してください」といったアマゾンの直販商品などではすでに行っている配送日から逆算した最終注文締切時間に対する残り時間のカウントダウン形式表示が出品者商品でもできるようにした。
 
 ただ、これら機能を利用できるのは「マケプレ」出品者の中でも限られており、まず一昨年から自社で商品発送を行う一部の出品者に導入した当該出品者の商品の詳細ページでの当日・翌日配送の「配達予定日」を表示できる機能「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」の利用条件をクリアしていることが前提となる。
 
 その"条件"とは「マケプレ」への出品登録から90日以上が経過しており、直近30日の注文件数が10件以上であることに加えて、「マケプレ当日お急ぎ便」および「マケプレお急ぎ便」の配送において、追跡率が94%以上(直近41~11日の間)で期日内配送率が92%以上(同)かつ出品者都合キャンセル率が1.5%未満(直近31~1日の間)――となる。
 
 新たに対応した「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」における配達日の明示と配達日から逆算した注文受付締切時間のカウントダウン表示が可能となるのは、当該表示を希望する出品者で、かつ前述の「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」の利用条件をすべてクリアした上で、「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」において、期日内配送率が96%以上(直近41~11日の間)かつ出品者都合キャンセル率が1%未満(直近31~1日の間)とさらに高いハードルをクリアした出品者のみとなるようだ。
 
 アマゾンジャパンでは2014年12月10日から、従来までアマゾンの直販商品かアマゾンが出品者向けに行う物流代行サービス「フルフィルメント・バイ・アマゾン」の利用事業者の商品のみに制限していた当日・翌日配送の「配達予定日表示」を自らの倉庫などから商品を出荷する出品者にも開放。それまでは出品者が実際には当日・翌日に商品を配送できてもアマゾン内の商品ページ内の配達予定日は最短設定でも「3~4日以内」としか、表示できなかったが、前述した一定の基準を満たした出品者は通常配送に加えて、顧客から別料金を徴収し、「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」として、東京23区内が届け先の場合は配送予定日を「当日」、それ以外の地域は「翌日」と記載できるようにしていた。
 
 なお、出品者発送商品の「当日配送」に対応しているのは世界のアマゾンでも現状、米国(ニューヨーク・サンディエゴ・ロサンジェルス、オレンジ郡)と日本(東京)のみで、「翌日配送」は日本のほか、英、独のアマゾンでも対応している。今回、日本でも導入した「配送日の明示」と「注文締切時間のカウントダウン表示」はすでに米・英・独では対応している。
 
 今回の施策は「マケプレ当日お急ぎ便」「マケプレお急ぎ便」の販促効果をさらに高める施策と言え、アマゾン利用者はアマゾンの直販商品などと同様、出店者商品も「何時までに注文すれば当日または翌日に配送されるか」が明確に分かるようになり、利便性が高まる。また出品者にとっては当日・翌日配送対応のカウントダウン表示で売上アップが期待できそう。アマゾンは今回の施策で出品者の販促支援を強化したい狙いのようだ。

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