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スタートトゥデイ、オークション会社を子会社化

2010年 4月22日 17:45

 スタートトゥデイ(本社・千葉市美浜区、前澤友作社長)は4月15日、サイバーエージェントの子会社で、ファッションアイテムのオークション事業などを展開するクラウンジュエル(同・東京都港区、福元健之社長)の株式30%を第三者割当増資により取得することで合意、一億円弱を投じて持分法適用会社化した。アパレルネット販売で高成長を続けるスタートトゥデイが資本提携に乗り出すのは初めてで、「商品販売後の流通サイクルを補完できる」(栁澤孝旨CFO)と判断した。

 同社では、通販サイト「ゾゾタウン」を頻繁に利用する"服好き"の顧客は、不用になった衣料品をネット上のオークションや下取りなどの二次流通サービスを利用していると分析。こうした既存顧客へのサービス向上を図ることで、囲い込みを一段と強化する狙いだ。

 クラウンジュエルの09年9月期の売上高は5億1400万円、営業損益が1400万円。売り上げは二桁成長を続けており、利益面も赤字ではあるが改善傾向にあるという。

 スタートトゥデイは現在、200万人を超える会員を獲得しており、「ゾゾタウン」の利用者にオークションや下取りサービスを紹介することで、クラウンジュエルの業績拡大にもつながると判断した。

 今回の資本提携で、「ゾゾ」本体で中古のファッションアイテムを扱う路線はなくなったと言える。

 スタートトゥデイでは二次流通の仕組みを早急に固めたい考えで、「ゾゾ」で買って「クラウンジュエル」で売り、再び「ゾゾ」で買ってもらうサイクルを目指す。

 ただし、クラウンジュエルは現在、「ゾゾタウン」の競合サイトを展開するスタイライフと業務提携して同社サイトの顧客から不要になったファッションアイテムの買い取りサービスを実施している。

 このため、「ゾゾタウン」を通じた下取りサービスの開始時期も注目されるが、ファッション通販サイトのリーディングカンパニーとして、消費者を混乱させない仕組み作りが必要になりそうだ。
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