三陽商会は9月20日、自社通販サイト「サンヨー・アイストア」に新たなECプラットフォームを導入し、「サンヨーオンラインストア」としてリニューアルした(画像(上))。

　今回のリニューアルでは、ブランドごとに点在していたブランドサイトと通販サイトを統合し、メディアコマース化を推進。通販サイト上でのブランドの発信力を強化するとともに、顧客とのタッチポイントを一元化し、オンラインストア上でブランド間の回遊性を向上させる狙いだ。

　以前のブランドページと比較してビジュアルの掲示部分を拡大してイメージを前面に打ち出すとともに、ブランドの持つテイストや商品のクオリティを伝える特集にも注力していく。

　新サービスとして、実店舗およびEC上の在庫を指定の店舗に取り置き、試着・購入ができる「TRY&PICK(トライアンドピック)」を実装(画像(下))。実店舗とオンラインストアでの買い回りを促進し、相互利用率の向上につなげる。

　「トライアンドピック」の利用方法は、気になる商品の詳細ページで「店舗試着申込」ボタンをタップしてカラーとサイズを選択する。利用店舗を選んで来店予定日を決め、「試着のみ希望」「コーディネートを提案してほしい」などの接客オプションを選んで「試着申し込みを確定する」ボタンをタップ。商品が手配されたらメールで案内が届く流れだ。

　一方のサイトのユーザビリティ面では、商品検索時にカットソーの袖丈やワンピースのシルエットなど、アイテムごとの細かい”こだわり”で絞り込み検索できるようにし、希望に沿った商品を見つけやすくした。

　また、クレジットカード分割払いや「ペイペイ」「d払い」「auかんたん決済」「ソフトバンクまとめて払い・ワイモバイルまとめて払い」といったEC決済時にニーズの高い5つの決済方法を追加した。

　加えて、アウトレット専用ページを設置し、セール商品とアウトレット商品を集約することで、プロパー商品との明確な差別化を図り、プロパー商品の販売促進とサイトイメージの向上につなげる。

　9月27日には既存の「サンヨーメンバーシップ」アプリを改修し、新たに「サンヨー公式アプリ」として始動。メンバーシップ会員証機能を持たせるとともに、オンラインストアへの導線を強化する。

　三陽商会は2025年2月期が最終年度の中期経営計画における成長戦略のひとつとしてEC事業を成長領域として強化する方針で、今回のECプラットフォーム刷新によるメディアコマース化とOMOの推進もこの一環となる。