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インシップ 夢実耕望を詐欺で告訴、安価な原料使用し差額を詐取

2024年 2月 8日 12:00

 インシップが昨年11月、健康食品の受託製造を行う夢実耕望(=ゆめみこうぼう)取締役らを、詐欺罪で警視庁に告訴していたことが分かった。両社は、製品製造のトラブルが民事訴訟に発展。昨年10月、東京地裁がインシップの請求を認め、取締役4人に1億7900万円の支払いを命じた(1916号既報)。
 












 告訴されたのは、夢実耕望の前代表取締役の小林金夫氏、現代表取締役の岡田清氏と同久保田史氏の3人。製造委託を受けたコラーゲンを主原料とする健食「コラーゲンプレミアム」の製造について、インシップが指定した原料を使わず、他社製造の安価な原料を配合。指定原料を配合していると偽装した。少なくとも13年9月から18年11月まで購入させることで、製品代金約785万円の支払いを求め、差額を詐取したとしている。期間中の納品数は1万7804個。一個441円で納品していた。

 インシップは、日本水産の「コンドロイチン硫酸」(販売は日水製薬)を指定していたが、実際は、ヤエガキ発酵技研の原料を使っていたとしている。指定原料の使用を示す虚偽の配合割合表などを示して偽装するなどしていたという。

 偽装は18年4月に発覚。告訴状によると、小林氏が責任を認め謝罪し、損害賠償を調整していた。ただ、交渉が決裂。偽装の隠蔽や責任に対する姿勢を変え、一方的に取引停止を通知したという。インシップは、同社に28品目の製造を受託しており、売り上げの3割を占めていたことから損害を受けたとしている。

 両社をめぐっては、「いちょう葉エキス」の指定原料でもインシップが岩手県二戸署に詐欺罪で告訴したが、22年1月、盛岡地方検察庁が証拠不十分として不起訴処分にしている。インシップはこれを不服として検察審査会に審査申立てを行い、処分の不当性を訴えている。地裁判決が示されたことを受け、改めて警視庁に告訴した。地裁で夢実耕望は、原材料名を一般名称と誤って使い、指定原料を使い製造する合意はないと主張していたが、契約の合意が認定された。

 「いちょう葉エキス」は常盤植物科学研究所の製造で、福島県相馬郡新地町ほか2市で採取された原料の使用を指定していた。ただ、契約に違反し、他社の中国産の安価な原料を全部もしくは一部使用していたという。04年頃から偽装が発覚した18年4月まで、少なくとも製品代金3億8464万円を支払い、差額は9414万円に上るとしている。

 常盤植物科学研究所は、夢実耕望に対し、インシップに報告・謝罪するよう忠告。ただ、報告は行われず、18年4月、常盤植物科学研究所が情報提供を行い発覚したとしている。

 インシップは、品質保証や「安全・安心」を目的に顧客に主原料採取地(Where)など「5W1H」の情報開示を行う。

 昨年12月には、適格消費者団体による広告の差止請求訴訟でも、高裁で勝訴(1927号既報)。訴訟をめぐり、広告の掲載拒否など損害を受けたとして、「適格団体理事の責任の追及も検討している」としている。
 
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