中国工賃上昇の影響

2013年11月29日 16:54

2013年11月29日 16:54

 「円安以上に中国の工賃上昇が厳しい」と語るのは衣料品ネット販売企業の担当者。同社によると10年前は日本人工員1人当たりの工賃が、中国人工員の30人分とされていたが今では6人分になるなどその差が縮まっているという。

 同社では小ロット発注から大ロットに切り替えて工場からの値上げ要請をかわしており、「販売実績がない小規模の企業ではこういった交渉はとても無理だろう」と指摘する。

 以前から業界全体で生産拠点を東南アジアに移す動きもあるが、交渉力を持つ大手が先んじている状況。工賃以外にも綿価などの高騰も続いており、原価率の上昇が今まで以上に上位企業と下位企業の間に格差をもたらすことになるだろう。
 

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