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スタイライフ、通販雑誌をテコ入れ

2012年 2月29日 11:16

 スタイライフは、収益力が低下している通販雑誌のテコ入れに本格着手する。昨年11月に中国で通販雑誌「ルックス」の発刊を打ち切ったのに続き、今年2月の販売を予定していた「大人ルックス」(春号)の発刊も見送って主力の「ルックス」(同)に集約。夏号以降も「大人ルックス」は展開せず、「ルックス」に経営資源を集中して1号当たりの売り上げ拡大と採算改善を図る。

 事実上、休止することになる「大人ルックス」は30歳前後の女性を対象とした通販雑誌で、「ルックス」のお姉さん版の位置付けで2007年2月に創刊。10年には「ルックス」と同様に年4回の季刊誌となっていた。

 しかし、20代前半が主力だった「ルックス」世代が年齢を重ねてきたことで両媒体の差別化が難しくなったことなどもあり、1号当たりの収益性は悪化してきている。

 このため、昨年夏号では「大人ルックス」の対象年齢を高めに設定。商品単価も引き上げたことが既存顧客を混乱させ、購入率は低下する結果となった。

 こうした状況を受けて、同社では雑誌部門の軌道修正が必要と判断。「大人ルックス」を休止して「ルックス」に一本化した上で、商品構成などを見直すことになった。

 具体的には、3月3日発刊の新生「ルックス」から、アクティブ会員の約43%を占める30代をメーンターゲットに再設定して商品を仕入れる。

 1号当たりの発行部数は15万部前後、展開する商品型数は800~900型と従来並みに抑え、仕入れ商品の消化率を高めることを重視。消化率は従来比で10ポイントの改善を目標とする。

 また、連携が十分ではなかった誌面の編集担当と商品担当(バイヤー)については、取引先ブランドの商品展示会にチームで足を運んで、意思疎通を高める。

 これまで「編集者が見せたい商品・企画のあり方と、バイヤーが売りたい商品が一致しないケースがあった」(スタイライフ)ため、仕入れ段階からバイイングの意図などを共有できる体制を整えたい意向だ。

 なお、雑誌の発行回数が年4回と半減するのに伴い、雑誌部隊の一部は好調なネット部門に再配置するという。
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