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カタログハウス  福島県産品販売の専門店「本日!福島」オープン

2014年 1月16日 10:35

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「福島の今を伝え、福島を継続的に支援していきたい」。カタログハウスは1月6日、都内の同社本社内に福島の県産品に特化した店舗を開設した。取り扱う食品はすべて放射性セシウムを測定し、厳しい基準をクリアしたもののみ扱う。物販のほか、ギャラリースペースを設け、生産者の声や原発事故後の現状など、福島の今を伝える試みを行っている。同社では震災以降、福島を支援する活動を継続的に実施しており、これまでも実店舗などで福島県産の野菜の販売などを行ってきたが、「より福島を支援できる売り場にしたい」(同社)ということで加工食品などの取り扱いも大幅に増やし、福島県産品のみを扱う専門店を開設した。

カタログハウスが本社地下1階に新設した店は「本日!福島」。民間では初となる福島県産品の物産店となる。営業時間は午前10時から午後7時。定休日は毎週水曜日と年末年始となる。1月4日に一部の顧客などを招きプレオープン、1月6日からグランドオープンした。なお、同店オープンに際して、新橋および新宿の都内の店舗はクローズしている。

 広さ約50坪の店内には毎週金曜日と日曜日の2回、旬なものを仕入れて並べた福島県産の野菜や果物などの生鮮品のほか、菓子やラーメンなどの加工食品、日本酒や雑貨など約240点を販売する。販売する食品はすべて放射性セシウムを測定し、世界で最も厳しい「ウクライナ規制値」を参考に独自の基準値をクリアしたもののみ販売している。

 同店の柳川栄志店長によるとオープン後、約1週間現在の売れ筋は会津名物の菓子「たまごぱん」や喜多方ラーメン、せんべいなどのようだ。このほか、生鮮品なども売れ行きはよいようだ。店内に設けたキッチンコーナーで試食会を行っており、「やはり試食で味を確かめて頂いた商品の売れ行きは非常に良い」(柳川店長)という。

 商品販売のほか、店内にはギャラリースペースを設けた。報道機関や写真家から提供を受けた原発関連の写真や記事を掲載したり、メーカーや生産者の声を写真入りで展示して、震災や原発事故による被害で今も苦しむ福島の現状を伝える試みを行う。「今後は毎月、展示物を更新しながら福島の現状を伝えていきたい」(同)としている。

 同社では2011年3月の東日本大震災発生以来、継続して被災地の支援活動を実施しており、原発事故で風評被害に苦しむ福島県の農家や漁業関係者の一助になることなどを目的に、2011年から都内の店舗で福島県産の食品の販売を行ってきた。「今回、店舗を移転するタイミングでよりいっそう福島県産商品の充実を図り、支援を強化していきたい」(同)として専門ショップとした。

 なお、「本日!福島」のほか、カタログハウス本社地下2階のスペースに同社で販売する人気の雑貨や寝具、化粧品などを展示・販売する「カタログハウスの店」も同時オープンした。

1月6日にグランドオープンした「本日!福島」。同店の柳川栄志店長に、「本日!福島」のオープン後の状況や今後について聞いた。
 
──民間では初めての福島県産品の物産店となる。

 「オープンにあたって、福島県の方々には大変応援頂いた。福島県の農林水産部にも協力を得て、取引先を紹介頂いたり、商談のセッティングも頂いた。感謝したい」

──オープン後の状況は。

 「オープンから1週間足らずだが、天候の問題もあり、お客様の入りはまずまず。既存店舗のお客様だった方のほか、近所の方もご来店頂いている」

──これまでも東京・新橋の店舗(※現在は閉店)などで福島の食品は扱ってきた。

 「新橋店などでは野菜を中心とした取り扱いだったが新店では野菜以外に加工食品の取り扱いも大幅に増やし、より福島を支援できるような売り場とした」

──人気の商品は。

 「卵ケースを模した容器に入った会津の名物の"たまごぱん"などが人気だ。せんべいやそば、喜多方らーめん、レトルトの"トマトカレー"なども売れ筋となっている。野菜の売れ行きも悪くなく、会社帰りのOLやサラリーマンの方も買っていかれているようだ。現在、野菜は金曜と日曜の週2回、仕入れているが、状況を見ながら週3回の仕入れにしていくことも検討している」

──生鮮品の売れ筋は。

 「まんべんなく売れているが、やはり、福島は果物が名産ということもあり、それらが売れている。今はイチゴと洋ナシを並べているが、これからブドウやリンゴなども取り扱っていく。これらも売れ筋になりそうだ」

──店の入口にあるギャラリースペースが特徴的だ。

 「ギャラリーでは福島の今を伝えたいと思っている。朝日新聞の福島支局のアーカイブの写真を使わせて頂き、原発事故の現状などを伝えている。情報は毎月入れ変えていく予定だ。また、写真パネルでは福島の生産者の方々を紹介している。今回、掲載しているパネルは当社で直接、福島の生産者やメーカーに伺って、写真を撮り、コメントを頂き、その内容を掲載させて頂いている。こうしたパネルについても定期的に入れ替え、皆様のご苦労を伝えていきたい」

──今後の予定は。

 「店内では随時、イベントを行っていきたい。週末には実際に商品の生産者にお越し頂き、キッチンスペースで試食イベントを行っていく。すでに野菜を使ったスムージーや喜多方ラーメンの試食イベントを行い、盛り上がった。皆さんに福島の食品のおいしさを知って頂ければと思っている」

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