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消費者庁 アフィリエイトの責任言及、「修正できる立場」で関与認定

2021年 3月 4日 12:50

 消費者庁が「アフィリエイト広告」の責任に言及した。「修正等を行える立場にあること」(消費者政策課)から、表示内容の決定への関与を判断。3月1日、「シミが消える」などと広告した化粧品通販2社の製品に対する消費者への注意喚起に絡み、広告の責任の所在に対する見解を示した。アフィリエイト広告を対象にした今後の表示規制に影響する可能性がある。
 








 社名、商品の公表を受けたのは、Libeiro(=リベイロ)が販売する化粧品「エゴイプセビライズ」と、シズカニューヨークが販売する医薬部外品「シズカゲル」。アフィリエイト広告を通じて「シミが消える」などと表示していたが効果が得られないといった相談が数多く寄せられていた。

 消費者庁は、表示内容が「虚偽・誇大」であることを2社に確認。これを受けて、消費者安全法に基づき注意喚起した。

 2社は、アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)に広告業務を委託。ASPがアフィリエイターに広告作成を再委託していた。

 消費者庁は、2社が表示内容の決定に関与していたと判断した。アフィリエイターへの再委託を承知し広告内容を把握しており、修正できる権限を有していたことを重く見た。「ASPに条件を提示し、これに基づき作成された広告が虚偽・誇大なら修正しなければならない。2社はその権限を持っていたのに行使せず放置した」(消費者政策課財産被害対策室)とする。

 アフィリエイト広告は、広告を見た消費者が商品を購入すれば、アフィリエイターに成果報酬が支払われる。「その時点で、自社製品の広告を確認する機会はある。広告内容が虚偽・誇大であれば修正する立場にある。そのような立場であることを含め、内容の決定に関与していた」(同)とした。

 アフィリエイト広告の責任は、取締りが先行しており、確定的な見解は示されていない。広告に広告主(販売者)、ASP、アフィリエイターの3者が絡み、関与の度合いも事例により異なる。

 販売者が広告責任を認めたり、関与の判断を前提に、景表法処分が下された例はある。18年には、消費者庁が健康食品通販を行うブレインハーツに措置命令を下した。その際、対象となったアフィリエイト広告の表示への関与を認定した。昨年には、埼玉県が同様にアフィリエイト広告を対象に景表法処分を行っている。

 消費者庁は今年度、アフィリエイト広告を対象にした大規模調査を開始している。広告の責任の所在の明確化などルール作りを目的にしている。

公表2社「虚偽・誇大」求める、景表法・特商法で調査の可能性

<消安法発動で迅速対応>


 消費者庁が虚偽・誇大なアフィリエイト広告を行っていた化粧品通販2社の製品について、消費者安全法に基づく注意喚起を行い、社名を公表した。消安法は、法的拘束力のない注意喚起にとどまる反面、発動のハードルが低く、迅速な対応が可能な点が強み。2社は広告内容が「虚偽・誇大」であると認めており、今後、景品表示法等の調査が行われる可能性が高い。

 Libeiro(=リベイロ、旧pacrel)の「エゴイプセビライズ」は、「確実にシミが取れる」などと広告。製品を使用すれば3日から1週間程度で肌のシミが確実に消えるかのように表示していたが、実際にそのような効果はなかった。体験談もアフィリエイターが作成した架空のものだった。また、期間限定で「通常9800円のところ、69%オフの2980円で特別セール開催中」などと表示していたが、期間の経過後も同価格で販売していた。シズカニューヨークの「シズカゲル」も同様の広告を行っていた。

 消費者庁は、表示についてリベイロの代表者に確認。即効性がないことを認めたという。シズカニューヨークも顧客からの苦情に対し、即効性がないと説明していることを会社に確認した。これを受けて虚偽・誇大広告と判断。消費者に注意喚起した。

 消安法は、健康被害など「生命・身体分野」、虚偽・誇大広告など「財産分野」の被害が対象。消費者に注意を促すもので、企業に対する行政処分ではない。

 PIO―NETに寄せられた相談件数は、リベイロが499件(19年6月~今年1月末)、シズカニューヨークが239件(17年6月~今年1月末)。相談件数など公表の明確な基準はなく、消費者庁が必要と認めた場合に注意喚起できる。使い勝手の良さに比して、実名公表を伴う影響は小さくない。消費者庁も「消費者被害を早く防ぐ必要がある。景表法等は調査から証拠固めなど裏付けに時間を要する」(消費者政策課財産被害対策室)と話す。

 消安法による公表後、行政処分に至るケースもある。

 19年には健康食品通販を行うTOLUTO(=トルト)の製品の健康被害急増を受け、消費者庁が消安法に基づく注意喚起、社名公表を行った。その後、同12月には、定期契約の表示をめぐり特定商取引法に基づく業務停止命令、昨年3月には景表法の措置命令(優良誤認)が下されている。

 2社の広告も「特商法、景表法の所管課と情報共有している」(同)とする。事前の調査で2社とも虚偽・誇大広告を認めており、調査が行われる可能性がある。

 リベイロは昨年、適格消費者団体の指摘を受けて定期購入契約に関する表示を修正していた。
 
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