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メルカリ 物流事業に参入、集荷・仕分け手がける、外部に物流網開放

2021年11月 5日 13:00

 メルカリが物流事業に参入する。10月28日に物流事業を手掛ける子会社を設立すると発表。商品を投函するだけで発送できる「メルカリポスト」や、実店舗「メルカリステーション」を利用し、集荷物流網を構築。トラックや倉庫といった物流関連の資産は保有しない形での事業を展開する。将来的には、同社以外のサービスを使ったネット販売事業者出店者にも、保管・発送サービスを提供する計画だ(写真左から野辺一也CEOと進藤智之COO)。
 







 会社名は「メルロジ」。代表取締役CEOにはメルカリの野辺一也執行役員が就任する。出品した商品やサイズ、発送手段など、メルカリ利用者の取引データをもとに、より荷物の量が多い場所を特定し、集荷の精度を上げることで、効率的な集荷物流網を構築する。また、ドラッグストア・スーパーマーケット・駅構内など、全国約1000カ所において展開しているメルカリポストを、2024年までに全国8000カ所に拡大。荷物量の多い地域へ密集して展開する。メルカリステーションと合わせて、利用者のタッチポイントとして活用することで、集荷効率の最大化を図る。

 これまで「メルカリ」ユーザーが出品する場合、荷物の集荷や仕分け作業、配送に関しては物流事業者が手掛けていたが、一部の荷物はメルカリポストやメルカリステーションから集荷し、仕分け拠点に集約。配送を物流事業者が手掛ける形となる。集荷や仕分けをメルロジが担うことで、集荷過程でのサービス提供などが可能になるという。これまで配送サービスで連携してきたヤマト運輸や日本郵便とも、データ・テクノロジーを活用した上で連携していく。

 具体的には、梱包不要でそのまま発送できる「梱包レス配送」を行う。さらに、来春をめどに、クリーニング、修理等のリペアを手掛けることで、衣料品や靴、バッグなどの取引を促進する。また、メルカリポストを一度使ったユーザーの継続利用率は約70%と高いことから、顧客体験や利便性を向上させることで、利用率を上げていく。

 11月から一部地域で実証実験を開始。データを踏まえて展開するエリアを検討する。価格に関しては、実証実験の結果などをみて決める。まずは子会社のソウゾウが展開する、簡単にネットショップを開設できるプラットフォーム「メルカリShops」出店者向けに、出品・梱包・発送代行を担うサービスを提供する。

 今後はメルロジの物流網を広く開放し、メルカリポストを活用した他の通販事業者の商品返品等の発送対応や、他社サービスを利用する通販事業者向けにも、保管・発送サービスを提供する予定。なお、料金や連携する物流事業者など、フルフィルメントサービスの具体的な内容は決まっていないという。

 メルロジの野辺一也代表取締役CEOは「発送の最初の部分に関して、メルカリが責任を持って取り組まない限り、さまざまなことを変えられないのではないか。循環型・持続可能な社会を作っていく上で、メルカリの存在自体で発生する負荷解消し、良い環境・やさしい環境を作っていきたい」と新会社設立の目的を説明した。現在、宅配市場における「メルカリ」の荷物は5~10%、コンビニエンスストアを通じた発送のうち、約80%を「メルカリ」が占めるなど、物流業界に与える影響が大きくなっており、荷物の増加に伴う郵便局やコンビニへのオペレーション負荷や、梱包材の増加などをかんがみ、物流事業への参入を決めたという。

 
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