「個人情報収集」、利用者の同意を

2012年03月22日 12:03

2012年03月22日 12:03

 グーグルの新たなプライバシーポリシーに対する懸念が広がっている。利用者の検索履歴やメールの内容、ユーチューブの閲覧履歴、アンドロイド端末から送信された情報などが、利用者の名前やメールアドレス、さらには電話番号やクレジットカード番号などと紐付けて管理されるというものだ。

 グーグルの方針を「プライバシー侵害」と捉えるユーザーは少なくない。とはいえ、こうした情報はネット事業者にとってはのどから手が出るほど欲しいもの。企業がフェイスブックに注目している一番大きな理由は、利用者の属性に合わせた販促ができるからだ。

 通販事業者がスマートフォン向けアプリを出す理由の一つにも情報収集があろう。とはいえ、無断での収集は反感を買う。KDDI研究所によると、「アンドロイドマーケット」で配信される無料アプリのうち、6%が位置情報や利用アプリの一覧を無断で外部に送信していたという。

 セキュリティーの専門家は「収集そのものは悪くない。ただ、利用者に可否を選択させる必要はある」と話す。例えば、初回立ち上げ時に収集する情報とその目的を示し、同意がないと起動しないようにするといったプロセスが必要だ。

 優れたビジネスモデルでも、こうした部分に配慮しなければ非難を浴びることになりかねない。個人情報の収集は危険を伴うことを再認識すべきだろう。

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