DMプラザ・不況下だからこそできる改善

2009年10月08日 17:48

2009年10月08日 17:48

▼長い間、テレマーケティング業界では離職率の高さが最大の課題と言われてきた。コミュニケーターにはもともと「腰を据えて」という意識が希薄な場合が多く、かつクレーム処理など過酷な業務が課せられる。そのため人が定着せず、常に確保する必要に迫られていたわけだ

 

▼が、昨今では不景気の影響で、そうした事情も変わりつつあるようだ。テレマ各社に話を聞くと、みな「今は良い人が集まるので人材の確保では苦労していない」という。雇用環境が悪化している現況が、人の確保という面ではプラスに作用しているわけで、これは不景気がもたらした数少ない恩恵のひとつと言えるだろう

 

▼とはいえ、漫然と現状に甘んじているだけではいずれ再び"苦難の時代"に戻るのも自明の理。当然、各社でもここを先途と様々な工夫を凝らし、有能な人材の定着化を図っている

 

▼例えば休憩室ひとつとっても、某企業では天井の高さや色の統一感に至るまで気を配る。また、別の企業では仮眠用の個室やタイマー、リクライニングチェアまで配備。ある企業では、「こたつ」の導入まで検討したという

 

▼もちろん、これらの細かい工夫が即、業績に直結するとは限らないが、"人が資源"のコールセンターにとっては長い目で見れば重要な取り組みであることは確かだ。ドラマ化で一般への認知度も高まった今は、工夫しがいのある局面だろう。

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