ハニーズHDが3年後にEC売上100億円へ、新中計で販売力などを強化

2025年07月10日 10:46

2025年07月10日 10:46

 レディースアパレルのハニーズホールディングスは、2028年5月期を最終年度とする新中期経営計画を策定し、市場の拡大傾向が続くEC事業を強化する。EC売上高は前期(25年5月期)の約70億円に対し、3年後に100億円を目指す。


 EC事業では「商品力の強化」と「販売力の強化」「利便性の向上」を図る。商品力については、引き続きEC限定の商品ラインアップやサイズ展開の拡充によって店舗との差別化を図り、EC経由での売り上げ拡大につなげる。

 販売力については、インフルエンサーや同社スタッフとの共同企画など、販促コンテンツの充実化を図るほか、ライブ配信を活用することで顧客とのリアルタイムでの接点を増やす。また、顧客獲得につながる発信方法の模索など、SNSへの取り組みを強化するのに加え、MAツールの活用を推進することで顧客の購入商品やEC上での閲覧状況などを踏まえた商品のパーソナライズ提案の充実化につなげる。

 利便性の向上に向けては、自社ECやアプリの仕様や機能などにおけるUIの改善を進めるほか、店舗受け取りサービスの活用推進に向けた、商品提供までの仕組みの見直しにより、顧客満足度の改善を図る。

 新中計の初年度となる今期のEC売上高は前年比11.3%増の78億円を見込んでおり、3年後に100億円の大台を目指す方針だ。

 25年5月期までの前中計では、EC事業の強化に向けてEC限定品の展開や店舗受け取りサービスの開始、MAツールの導入になどに取り組んだほか、物流センターEC棟を増築したことなどで、EC売上高は22年5月期の45億円から70億円に成長したものの、計画の80億円には届かなかった。

 同社によると、自社ECは概ね計画通りだったものの、マイナス成長となった外部ECモールもあり、今後は成長しているECモールに在庫を多く配分して自社EC以外の売り上げを確保したい考えだ。

 なお、同社の前期のEC成長率は14.3%でEC化率は1.3ポイント増の12.1%だった。

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