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通販周辺企業のスマホ対応 ヤマトフィナンシャル Webコレクト専用決済画面導入

2012年 2月 3日 16:14

071.jpg通販・ネット販売事業者の間で活発化するスマートフォン対応の取り組み。多様な機種が投入され、ガラケーからの切り替えが進む中、スマホ対応は不可欠な要素となっている。

  ヤマトフィナンシャルでは、1月15日から、「クロネコwebコレクト」のスマートフォン対応を開始。顧客企業の声を受けたものだが、実際にスマホからの決済利用も増加傾向にあるようだ。

 通販・ネット販売事業者がスマホ対応に乗り出したのは、1昨年末頃から。その後、各社の取り組みが積極化し、独自のアプリを投入するケースも増えている。

 こうした動きに呼応するように、ヤマトフィナンシャルにも通販・ネット販売事業者からの問い合わせが増加。中小ネット販売事業者の場合、スマホ専用サイトを持つところはまだ少ないが、有力事業者との商談では、スマホ対応の話題が出ることも多く、「(スマホ対応の可否で)取引を考えるというケースもあった」(決済ソリューション部・荒木衣子マネージャー)。同社としても、スマホ対応が必要と判断。専用画面を構築することにした。

 それまでスマホで決済処理を行う場合、PCの決済画面を表示していたが、画面サイズの違いから画面全体を表示しきれないなど操作性に課題があり、「お客様が途中でやめてしまう可能性も考えられた」(同)。

 このため、スマホからのアクセスを判別し専用画面を表示する仕組みを構築。アクセス端末を自動認識し、機種ごとに違和感のないデザインの画面を表示するようにした。また、特に留意したのは、操作ミスの防止。この点では、ボタンを大きくするほか、ボタン同士の間隔を広めに取るなど、タップミスを極力減らすよう工夫した。

 スマホからの決済も徐々に増えているもようで、現状、全体の1割程度がスマホでの決済。「PCと携帯電話、それぞれからお客様がきている」(同・山本真季氏)感触という。

 この一端は決済金額にも表れており、携帯電話からの平均決済金額が約8000円なのに対し、スマホはおよそ1万円でPCとほぼ変わらない水準。PCなどで商品を購入していた年配層の顧客が、使い勝手の良いスマホを利用しているのではないかと見る。

 通販・ネット販売事業者の間でも、スマホの特徴を活かした商品の見せ方の確立などに取り組んでいるが、実購買につなげることを考えた場合、決済処理までシームレスなスマホ対応が重要となっていきそうだ。

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