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国民生活センター ラドン・ラジウムを商品テスト、メーカーが反発「自社資料と結果異なる」

2010年 5月 6日 17:34

 国民生活センターが4月21日、「ラドン温泉になる」などととうたって販売されている商品についてのテスト結果を公表した。それによると調査した全銘柄について、温泉法のラドン基準を下回るとした。成分の検出量が少ないことを指摘し、景品表示法上問題となるおそれがあるとした。これに対し、自社で持っている資料とテスト結果が異なるとして今後反発の声を上げていくことも検討しているメーカーもあるようだ。
 
 今回の調査は浴槽に入れて使用する鉱石やセラミックボールなどについて、地中から湧出するという温泉の定義から外れるため、「温泉になる」との表示が不適切であるとしテストを実施。ヤフー!ショッピングや楽天市場で購入した10銘柄を対象とした。

 テストは、商品1個分を浴槽に入れて湯をかく拌、3カ所で採水したふろ水を調査し、濃度や放射線量を調べた。この結果、全銘柄において温泉法に定められたラドン濃度の基準を大幅に下回った。また、ラジウム濃度は基準の100分の1にも満たなかった。一方で、放射線量は1日1時間、1年間使用したとしても問題のないレベルだったとした。

 国センでは、「温泉と同質の湯」と記載された商品の表示と、「温泉になる」とうたった通販サイトの広告表現に差があることも問題として指摘した。

 国センは消費者庁と日本通信販売協会に、景品表示法上の問題があるとして、監視指導の徹底を要望。治療効果をうたった表示があったことから消費者庁を通じて、厚労省に情報を提供した。調査対象となったメーカーは「表示に対する認識が甘かった」として表示の改善で対応するようだ。

 ただ、テスト結果については反発の声もある。テスト対象となった販売業者によると、「仕入れ先メーカーには、成分検査表を測定した商品の写真を一緒に納品してもらっている。国センの調査で使用した量は、当社がおすすめする使用量よりも少ないのではないか」という。

 また、テスト対象メーカーの中には「国センのテスト結果が、自社で保有するデータと異なっている。大学に再度テストを依頼しており、結果を踏まえて、国センに意見を出す準備を進めている」とした。

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