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トクホ制度改革 「疾病リスク低減表示」拡充検討、虫歯のリスク低減など限定的

2021年 3月25日 12:50

 消費者庁は3月19日、特定保健用食品(トクホ)の制度改革に向けた方向性案をまとめた。「疾病リスク低減トクホ」の利用拡大に向けた方策を検討していた。諸外国で許可されている表示を参考に検討されたが、具体的な検討への移行が支持されたのは、虫歯のリスク低減に関するものなど限定的な範囲にとどまった。

 まとめたのは、「疾病リスク低減表示に関する今後の運用の方向性」。今回の検討をもとに、具体的な検討を進める。

 米国やカナダ、EUなど海外で認められている疾病リスク低減表示を5類型に分類。このうち、具体的検討を支持する意見でまとまったのは「既許可トクホに類似の表示(疾病のリスクを低減する旨の直接的な表示)」に分類されたものだけだった。

 同類型には、虫歯のリスクを低減する「非う蝕性糖質甘味料と虫歯」(米国、カナダ、EU)、「フッ素添加水と虫歯」(米国)がある。前者は、すでに国内でも「虫歯の原因にならない甘味料を使用している」など、間接的表現によるトクホの許可実績がある。一方、検討にあたっては、科学的根拠だけでなく、消費者に歯磨きの重要性や、当該食品の適切な使用方法など、情報提供も行うことが適当との意見があった。

 また、既許可のトクホは、「かもしれない」や「二分脊椎などの神経管弊社障害」など消費者に理解されにくい表現もある。EUでは強調表示をより強めない範囲で許可文言の変更が可能であり、表現の柔軟性も具体的な対応を進めることで合意した。

 検討された5分類は、ほかに、ナトリウムと高血圧の関係など「摂取量を減らすことによる表示」、ビタミンDと骨粗鬆症など「現行のトクホ(疾病リスク低減表示)制度に沿った表示」、大豆たんぱく質と冠状動脈性心疾患の関係など「既許可のトクホに類似の表示(疾病の代替指標の取り扱い)」、食物繊維を含む穀物製品、果物、野菜とがんの関係など「対象成分が限定されていない表示」がある。これら表示には慎重論が多く、見送られる可能性が高い。

 国内の疾病リスク低減表示は、「カルシウムと骨粗鬆症」、「葉酸と神経管閉鎖障害」のみ基準が設定され、それ以外は個別審査型で運用している。トクホの累計許可件数は1000件で横ばい推移となっており、疾病リスク低減表示の許可実績も「カルシウムと骨粗鬆症」のみにとどまる。
 
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